水月悠里加(ヴォーカル・左)
本田裕子(キーボード・右)

1月21日にビクターエンタテインメントから『ちぃちゃんの歌〜cocoon ベスト〜』でメジャーデビューした「コクーンcocoon」。

11年前、小学校のPTA活動で出会った2人。本田裕子さんは生後4か月半で第2子ひかる君を「胆道閉鎖症」で亡くしている。

命日に近いある日、本田さんに自作の曲を贈った水月悠里加さん。「いつか行くまで天国で待っていてね」という内容の歌詞だった。

応えるように本田さんは、一枚の紙を差し出した。「傷だらけのエンジェル」と、ひかる君に宛てた詩が綴られていた。「メロディーがついたらいいね」という会話が、オリジナル曲の創作へとつながった。

その後、ホームコンサートで披露すると、周囲からは「こんないい歌を、2人で楽しむだけではもったいない!」という声が上がり、「cocoon」として音楽活動をスタート。子どもたちは小学3年生、40代の母親ユニット誕生だった。

「その歳で始めることには周囲の反対や不安もあったが、やりたいときが〝旬〞。伝えたい思いがあり、その表現方法が、たまたま音楽だった」。

日常生活の何気ない出来事、体験や実感から生まれるすべての曲にエピソードがある。子どもがいじめにあったときにできた『永遠の絆』は「生まれてくれてありがとう。あなたがいるだけで私は幸せ」と母親の心の内を歌ったもの。

中学校で演奏した際には、歌に込められた母の思いを感じた生徒から「母もそんな風に思ってくれてるのかな。もしそうなら反抗期、明日からやめます」感想が寄せられた。

「主婦になったら何もできないという人もいるが、結婚して子どもが生まれたら味方が増える。家族は最大の応援団」と水月さんが言えば、「子どもが生まれて初めて、自分の命より大切なものがあることを知った」と本田さん。

「娘が幸せであるためには、家族や友だち、学校や地域、ひいては地球全体が幸せでなければ…。そう思うと、地球の裏側で起こっていることも、決して他人事とは思えない」。

これまで400回以上のライブを行ってきた。2月19日には東京・新宿文化センターでワンマンコンサートを開く。

「私たちの歌が、本当に大切なものって何?という問いかけであり続けたい。それぞれの心の内にある答えに気づく、きっかけになればいいな」。

届け! 魂の歌。


『ちぃちゃんの歌 ~ cocoon ベスト~』
ビクターエンタテインメント/ 2000 円(税込)

★ワンマンコンサートのお知らせ★
コクーンコンサート「ちぃちゃんの歌」
日時/ 2 月19 日(木)18:30(18:00 開場)
会場/新宿文化センター 小ホール
前売り3000 円 / 当日3500 円(全席自由)
●問合せ/ TEL03-3326-6600
●コクーン http://www.yy-cocoon.com/

(取材/井坂かおる)
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