すべての子どもに 「安心」「自信」「自由」を当たり前に!にじいろグループ重永侑紀さん

すべての子どもに「安心」「自信」「自由」を当たり前に!

「お母さん、権利ってな~に?」と子どもに聞かれたら、あなたは何て答えますか?
にじいろグループ代表・重永侑紀さんの投げかけに、頭を悩ませる大人たち。
久留米で開催された「子どもにやさしいまちにしよう!」の講演会に参加し、
子どもを守るために、今何をすべきか、聞きました。(マザージャーナリスト・池田彩)

にじいろグループ代表 重永侑紀さん
鳥栖市元町1124-2 TEL0942-50-9555
https://nijiiro-group.jimdo.com/

Q.団体のことを教えてください

1997 年に発足し、「すべての子どもが生まれてきてよかったと思えるように、安心・自信・自由を届ける」ことをスローガンに、福岡・佐賀・熊本で活動しています。
主に、子どもへの暴力防止プログラム「CAP(キャップ)」のワークショップや講演を多くの自治体と協働し、年間600 回ほど行っています。

CAP とはChild Assault Prevention の略。子どもがいじめ、虐待、痴漢、誘拐、性暴力などさまざまな暴力から自分の心と体を守る予防教育です。
これまでに約1 万人の子どもたち一人ひとりと対話してきましたが、多くの子どもたちが「語ってはいけない怖い秘密」を抱えている現実があります。

どこに生まれようと、どんな家庭であろうとも、人として育つ権利はあります。
もっと自治体が踏み込み、子どもたちが安全に生きることを積極的に予防する必要がまだまだあります。

「子ども」にやさしいまちづくりは、「すべての人」にやさしいまちづくりです、と重永さん

Q.「子どもにやさしいまちづくり」とは?

ユニセフが提唱しているもので、現在約900 の都市が「子どもにやさしいまちづくり」を目指した取り組みをしています。
子ども自身が社会に参画すること、子どもの権利を守る法的な枠組みや手続きを保証することなど、全部で9 つの条件が定められています。

また、まちの決定に「子どもが」意見を言うことができる。
コミュニティや社会生活に「子どもが」関わるというのもあります。
大人が「子どもの代わりに」ではなく「子どもが」というのが大切なポイントです。

子どもも一人の人間です。
当たり前かもしれませんが、子どもがいないところで、その子のことを勝手に決められてしまうことが、意外とたくさんあります。

小学1 年生の見えている範囲を疑似体験。
眉毛とまつ毛のところに手でひさしをつくり、横から光が入らないようにして片目をつぶる。
水平方向90°、垂直方向に60°~ 70°、地上から110cm

Q.どのように伝えているのですか?

子どもたちには、「権利ってしてもいいってことだよ」って伝えます。
英語では「rights」、それでいいよということです。
保育園で子どもたちに「権利って、してもいいってことなんだけど、何があるかな?」と聞くと、たくさん出てきます。

笑う、遊ぶ、顔を洗う、歯を磨く、ウンチするなどたくさんある中で、特に大切なのは、「あんしん」「じしん」「じゆう」の3 つだよと、簡単な劇を通して伝えていきます。

安心、自信、自由を子どもたちが普段どう感じているのか、それが侵された場合どんな気持ちになるのか、どうしたらいいのか、SOS を出す練習もします。

子どもは決して弱い立場ではないということ、子どもにもちゃんと力があることも伝えます。

子どもの大切な権利
「あんしん」「じしん」「じゆう」

Q.社会の現状についてどう思いますか?

日本小児科学会によると、年間の虐待死亡推定数は350 人(2011 年)。
そして10 代、20 代、30 代の死因のトップは自殺(2018 年)です。
SOS を自分でキャッチしたり、発信することがとても難しい世の中に大人がしてしまっているのではないでしょうか?
子どもの命を守ることを、もう一度考えてもらいたい。

水難や交通事故など命に関わるいろんな事故から身を守ることも大事ですが、人との関係性の中で起こる身近なトラブル、誰かに傷つけられたり、無視をされたり、ぞんざいに扱われることを子どもも予防できるようにしていくことが最優先ではないでしょうか。

子どもの安心、自信、自由が守られている社会、それはすべての人にとって安心できるまちだと思います。

子どものいないところで子どものことを決めてしまっていませんか?

Q.家庭でできることは何ですか?

子どもに「教える」とか「指導する」ではなく、子どもの話を対等に聴いてあげてください。

子どもたちに「あなたは困ったとき、誰に相談するの?」と24 年間聴いてきましたが、中には「犬」と答える子どももいます。
理由は、自分の話を黙って、うれしそうに、最後まで聴いてくれるから。
もちろん「おうちの人や先生」と答える子どももいますが。

子どもは権利の主体者です。
せっかく子どもたちが話そうとしているチャンスを大切に。
子どもと一緒に考えることを大事にしてもらいたいです。

大人は片方の話だけではなく、双方の話を聴かないとちゃんとした判断はできないと思いがちですが、中立は支援になりません。
子どもたちの話に、とことん寄り添って聴くことが大切なのです。

お母さん業界新聞ちっご版10月号 2面 ちっごのひとびと~編集長レポート~より

ABOUTこの記事をかいた人

安達真依

お母さん大学久留米の事務局長☆あだっちゃんです。 旦那さんの実家に姑さんと同居中。 嫁姑問題に立ち向かいながら、同居のいいとこ探して発信します。 元気もりもりな3歳5歳7歳の息子3人と体力勝負の毎日です。