渡辺書店さん(厚木市)、4月末に64年の歴史に幕 -あつぎ版4月号より

あつぎ版4月号の記事をご紹介します。
厚木周辺の方も、遠くの方もよかったらご一読ください。

2月頃、大好きな書店さんが4月で閉店と聞き、この記事を書こうと思いました。
やっぱりすごいよ○○○さん(2017.11.30)にも書いていますが、娘とかなりお世話になりました。

お話を聞いてみて初めて知ることもたくさんあり、改めて素敵なお店だなと思っています。
渡辺書店さんをはじめ、ご協力いただいた皆さんに感謝しています。

渡辺書店さん、4月末に64年の歴史に幕

厚木市東町の渡辺書店さんが4月末で閉店する。
お店のある区画にマンションが建設されることになり「これが節目」と閉店を決めたという。
渡辺書店を営む、渡辺壽夫さん・眞理子さんご夫婦にお話をうかがった。

<渡辺書店創業からご夫婦が継ぐまで>

戦前に眞理子さんの曽祖父が横浜の伊勢佐木町で開いた「渡國書店」が前身。

昭和29(1954)年に眞理子さんの祖父が現在の店舗で「渡辺書店」を開店。その後昭和45(1970)年頃先代(眞理子さんの父)が継ぐが、代替わり後わずか5年ほどの昭和51(1976)年に先代が病に倒れ、それをきっかけに眞理子さんが東京での勤めを辞めて渡辺書店へ。

そして昭和52(1977)年、壽夫さんと眞理子さんがご結婚。昭和58年に従業員の方が亡くなり、平成2年に眞理子さんの母が亡くなり、ご夫婦二人体制となった。

<渡辺書店さんの多忙な毎日>

店頭での販売の仕事の他に、個人・企業・美容室・理容室・介護施設・市役所などへの配達(1冊からでも!!)、中央図書館の雑誌コーナーの取次(図書館や広告スポンサーの希望の雑誌を手配し届ける)もされている。中でも配達の仕事は、眞理子さんは1日平均約30件、壽夫さんはなんと平均約80件(市役所内へまとめて持っていく分を含めて)。めまぐるしい毎日だ。それでも最近はやはり数が減っていたといい、「小学1年生」や「中一時代」「蛍雪時代」等の児童・学生向け配達が盛んだった頃は本当に忙しかったとお二人は振り返る。

休みは1年のうちずっと年間6~7日ほどだったそう。2年前からは月1回日曜を休み、県内に住む娘さんやお孫さんが遊びに来るのを楽しみにしている。それまではお正月とお盆に合わせて6~7日休む程度で土日もお店を開けてきたという。

私も含め、いつでも渡辺書店さんが開いていることにほっとした方は少なくないのではと思う。

<ずっと心掛けてきた「入荷日に配達」「コミュニケーションを大切に」お客さんの役に立てることがやりがい>

毎日なにかしら入荷がある渡辺書店さん。

これまで実直に守ってきたのは、必ず入荷日に配達すること。取り寄せて店舗受け取りのお客さんには入荷したら連絡を入れてきた。お客さんが早く読みたいと心待ちにしているだろうからと雨の日でも雪の日でも、配達をしてきた。

そして例え利益が減っても1冊から「届けてほしい」の声に応えてきた。なかなか見つからない本をほうぼう手を尽くして入手し、お届けしたことも。

大型店と違っていわば家族ぐるみのコミュニケーションを大切にしてきた渡辺書店さん。年配で足を悪くした方に頼まれちょっとしたおつかいをすることもあり、頼りにされ、お客さんの役に立てることにやりがいを感じると眞理子さんは言う。

<元気なうちに閉店を>

最後にこの記事を読んでくださるお客さんへとして「本当は、心も体も元気なのでもっと続けたいという気持ちでいっぱいです。けれども(マンション建設が)節目かと思います。それに元気なうちに辞めたほうがお客さんに迷惑をかけないで済むと思っています。どちらかが体調を崩したらもう配達がすぐにできなくなってしまいますので。」と語ったお二人。4月30日まで平常通り営業とのこと。お会いしたい方は4月中にお店へ!

<渡辺書店さんへ>

渡辺書店さんが雑誌を配達されていたお店、施設の方からコメントをいただきました。
(ご協力、本当にありがとうございました。)

◆渡辺書店さんへ
今までキートスに、毎月、毎月本を持ってきて頂いてありがとうございました!
図書館にも代わりに運んで頂きありがとうございました!
小さくても品揃えが良く好きなお店でした。無くなってしまうのは寂しいです。
今までお疲れ様でした!    hair & head spa キートス 店主 栗田

◆渡辺書店さんからは、利用者の方向けに、週刊誌や皇室の写真集などを届けていただきました。届けてくださる時の店主様の、穏やかなやさしい笑顔・・
ありがとうございました。 ケアセンターあさひ 施設長 赤堀

<取材を終えて/お礼に代えて>

私が娘と渡辺書店さんに良くお邪魔するようになってから1年弱程度。私たち親子をいつも暖かく出迎えてくださったことに本当に感謝しています。
実は、渡辺書店さんと良くお話するようになってから、徐々に地域の幅広い年齢層の方とも話せるようになり「このタイミングなら地域をつなぐ新聞が作れるかも」と、このあつぎ版創刊を決めました。もっとたくさんお話してみたかったなと、閉店は本当にさみしく、残念です。娘がまだ動かない頃にも何度か入ってみたものの、赤ちゃんだった娘が泣いたらどうしようとお話もせず、すぐ店を後にしていたことが今は悔やまれます。
短い期間でしたがこれまでとてもお世話になったので、記事として記録に残すことで感謝の気持ちをあらわせたらと考えたのが今回の記事です。5月からはふらっと立ち寄ることができなくなると思うと本当にさみしいですが、閉店後はこれまでお忙しかった分少しゆっくりされて、またどこかでお会いできることを楽しみにしています。
長い間、お疲れさまでした。そして、本当にありがとうございました。

ABOUTこの記事をかいた人

曽我幸恵

お母さん歴約3年、お母さん業界新聞あつぎ版編集長です。 神奈川県厚木市在住、茨城県水戸市出身、学生時代住んでいた宮城県仙台市は第二の故郷。 また、絵本講師(NPO法人「絵本で子育て」センター)です。絵本の読み聞かせをぜひ子育てに!