
「では出勤してきます~」
ツインが生まれた半年前の話。
小さく生まれた二人はGCUへ入ることに。夜中も妻は小刻みにミルクをあげに行っていた。そのとき、妻から届くLINEがいつもこうだった。
「では出勤してきます~」
斬新だった。特に、深い意味はなく、冗談で言っただけだろう。
でも、四六時中、仕事のことを考えている僕にとっては、眠たい目を擦りながらミルクをあげに行くことを“出勤”と呼ぶことに、妙に腑に落ちた。
1ヶ月が経ち、ツインが退院。
毎日20~26時が僕のミルク番となった。僕はそれを”夜勤”と呼ぶことにした。
先輩から飲み会に誘われたとき「すみません、夜勤があるんで」と断っていた。
冗談っぽく聞こえて、でも”やらなければいけないことがある”ということを相手に伝えられる。
職場でも夜勤キャラとなった。
その日あたりから、家事育児のことをプライベートの一部としてみるのではなく、仕事の一部としてみるようになった。(良い意味で)
「手伝って!」「家事して!」と言われるより「シフト交代!」って言われた方がなぜかやらされ感が出ないし、僕もやらなあかんやん感が出る。笑。
家事をしていない時間を”休み”と呼ぶとなぜか罪悪感がない。笑
逆に普段、家事をしてくれている妻、あるいは自分の母のことを考えた。
仕事をしていないようで、実は365日、働きまくっていた。それも無給で。勤務時間なんて9-17時どころじゃない。ブラックを超えたブラック。
家事の見方が変わった。よく考えたらわかること。でもそれがわからなかった。
平日の朝っぱらから台所で何かしているお母さんは、もうすでに勤務中なのです。
そらお母さんも休みいるわ!!!!!!!
そんな半年前のことを思い出すことになったのは、この本を読んでたからです!
『対岸の家事』朱野帰子(あけの かえるこ)
独身、既婚、子持ち、介護、それぞれの事情を抱えてみんな生きている。家事育児を切り口とした人間ドラマ、そして現代社会を映し出した小説です!
この本を読んで
幸せになるために自分で選んだ道。気づけば、過去の衝突、意地やプライド、嫉妬、そんな感情が自分を孤独に追いやっている。家事という仕事がどんなに大変か。
でも、たかが家事。完璧じゃなくていい!いつか笑って話せる日が来るから!
と、勇気付けられました!
自分と近い境遇の登場人物が出てくると思うのでストーリーに入り込みやすいです!
他人に優しくありたい。そう思わせてくれる一冊でした!
ということで、メリークリスマス!
※写真は、2018年のお礼参りに近所の神社に行ってました!