代理出産に反対でしたが

こんにちは。冬の北海道で寒くて寂しい思いをしている武重です。センシティブな話題で色々な意見があると思いますが、考えさせられたので共有させてください。

数日前昼休みに入ったラーメン屋でかかっていたテレビで、歌手の大黒摩季さんが離婚したニュースが取り上げられていた。

芸能人の離婚に興味はないが、大黒さんの不妊治療から代理出産へのチャレンジが語られた時は、周りの客の喋り声や中華鍋をカンカン鳴らす音が煩わしいと感じるほど聞き入ってしまっていた。

同じ女性として胸が熱くなった。

代理出産は第三者に産んでもらう行為も含み、依頼人と代理母の間に金銭的な取引が発生する場合は、赤ちゃんや代理母の子宮の商品化に繋がるなどの理由から懸念されている。2013年にオーストラリア人の夫婦がタイ人の代理母に自分たちの受精卵で出産してもらった際、ダウン症と発覚した赤ちゃんの受け取り拒否をしたとされる事件や、2014年に日本人男性が代理出産を利用して13人の子どもをもうけた出来事など眉をひそめてしまうようなニュースもあった。

当事者にしかわからない痛み

それでも大黒さんのコメントを聞きながら、きっと不妊治療は余程苦しい闘いだったに違いないと思った。その戦いの延長線上に代理出産という希望があったのかもしれない。

不妊治療の痛みは複雑で他人にはわからない。子どもができないならこの世から消えてしまいたいと思っている人がいるかもしれない。

代理母の事情も想像を絶する。国や文化によって考え方が大きく異なるらしいが、苦しい思いをしてまでお金を手に入れたいと思う女性がいるかもしれない。(健康上の理由や配偶者が同性などの理由で出産が不可能なカップルを親族に持つ場合、利他的に出産する代理母もいる。)

子どもが欲しい、あるいは生きたいという当たり前の権利にノーを突きつけることがとても残酷に感じた。

一方で私が反対だった理由はこうだ

病気になったり不妊になったりというのは自然界では一定数あり、どうしても解決できない場合もある。その時、他人の命を借りてでも欲しい命を手に入れていいのだろうか。それが私が反対していた理由だ。

出産は命がけであり、産んだ後も体力を大幅に奪われたり鬱になったりもする。無事産んだとしても一生の負担になる恐れがある。赤ん坊から離される代理母は、子どもを育てるよう変化しているホルモンにどう対処し心の整理をするのだろうか。

自分自身安産だったもののお産は辛く、産後も辛かったので、産む前より産んだ後に反対する思いが強くなった。

また代理母たちは自分の命の扱われ方に傷つくかもしれない。代理出産の依頼人は、果たして代理母が受け取る金額で他人の子を産もうとするだろうか?

代理出産が合法化すると、審査やサポートなどの仕組みが整えられやすい一方で、お金の工面の方法に他人の子を産むという選択肢が加わることになる。貧しい人が搾取される構造が浮き彫りになっている。

愛があるならば

そんな思いで頭がいっぱいになる中、大黒さんのコメント中のある言葉がささった。

大好きなヘザー(代理母)に預けて」…

代理母を気遣っていた。今後も代理母を愛しサポートする覚悟で挑んでいたのかもしれない。大黒さんは愛を受け取り愛を与え、自分の関わる人間の枠を広げて生きようとしている人に見えた。

私がもし、我が子を救うためのような理由で代理母にならざるを得ない境地に立たされたなら、少なくとも依頼人に愛されたいと思った。

4 件のコメント

  • 美亜さん、こんばんは(*^^*)
    神奈川県横須賀市の吉村優です。
    最近とてもニュースに疎くて、美亜さんの記事を読んで改めて大黒摩季さんのコメントを
    読んできました。
    私にも全然関係ない話ではなく、むしろ半分は同じ道でした。
    元ご主人へ、どんな思いだったか計り知れないですが、
    私も同じようにうつらうつら思ったことがありました。
    だけど、私は子どもを産むためにこの人と一緒になったんじゃなかったよね?
    そんな自問自答が苦しかったあの日々。
    代理母という選択は、経済的にもありませんでしたが、

    >子どもを育てるよう変化しているホルモンにどう対処し心の整理をするのだろうか。

    この事は私もすごく疑問だったんです。
    どの人にも産後の変化が起こるということは、産んだあとに育てるための体の変化なんじゃないかと。
    じゃあ育てるという次の行為がない人は、器がないところに水を注ぐようなものなの?と。
    賛成か反対か、思いが固まっていた訳ではありませんでしたが、
    そこに実際赤ちゃんが何組も生まれていることを思えば
    代理母と依頼者は、人と人との縁で結ばれている特別な繋がりなのだろうなと思って。

    おかげさまで色々思い巡りました。ありがとうございます(*^^*)

    • 吉村さん

      貴重なコメントありがとうございます。 うなずきながら読ませていただきました。

      私も反対なのか賛成なのかわからなくなりました。言い換えると誰の立場に立てば良いのかわからなくなりました。

      代理出産に関わらずですが、どうか産まれてきた赤ちゃんたちが幸せでありますように。

  • こんにちは。
    この記事を書いてくださってありがとうございます。
    私も基本的に反対と思うのですが、どの立場に立つかでどう考えるか、変わってしまうと思いました。
    命をどう捉えるか、子どもがほしいと思うことは本能的に当然のことで、でもどこまでやっていいのか…ぐるぐる考えてしまいます。

    • 曽我さん
      コメントありがとうございます! 私もぐるぐるしてしまいます。生きようとしたり、子どもを授かろうとする思いは否定したく無い。インド人代理母妊娠中に日本人依頼夫婦が離婚し、依頼妻が生まれてくる子の受取拒否をしたなどの話を聞くと命の扱われ方に疑問を抱きます。こういった話は代理出産に限らない気もしますが、命の重さを考えさせられました。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    武重美亜

    2018/6/30に女の子を出産。出産時の痛さが未だに信じられず、女性ばかりが辛い思いをする妊娠から出産までの仕組みにブチ切れて1年が経過。一体なんなの!? 神さま何してくれるの!