ごまの芽

 

 

 

 

ごまの芽は、柔らかくて優しい感じ。

育つと薄いピンクの金魚草みたいな花が咲く。私は、この花が好き。

そして、とても、元気な作物。去年収穫したごまを、耕した畑にばら撒いておくと雑草にも負けず、芽が出てくれた。

でも、ごまには、私たち夫婦のあいだで触れたくない過去がある。

それは、去年の秋。

小さな小さなごまの実をどうやって脱穀しようかなぁと悩んでた私。

それを聞いた主人は、テレビで見た方法があるので、試してみようと提案した。

ブルーシートの上で鞘を叩いてごまを出し、その後、扇風機の風を当て、ゴミを飛ばせば、ごまが残るから、簡単、簡単と。

バシバシ二人で鞘を叩くと、ごまがパラパラ落ちてきて、うわぁー、結構あるねーと楽しく作業。

そして、扇風機で風を当てると、ごまが残るはず。

が、

ぜーんぶ飛んだ。一瞬で。

主人も私も固まった。声も出さずに固まった。

庭に散らばる小さな小さなごまごまごまの粒々。

途方に暮れる私に、何も言わず、どこかへ行ってしまった主人。

その時、かろうじて拾い集めたごまの芽が出た。

今年の秋が、悩ましい。

 

 

 

 

ABOUTこの記事をかいた人

高木真由美

社会人になった子どもが2人います。 お山で主人と2人暮らし4年目進行中。 お母さん業界新聞全国版を毎月読んで、考えるきっかけを頂いています。 よろしくお願いいたします。