お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

パパスタイル「子どもと巡礼の旅」

”墓マイラー“として、音楽や映画など素晴らしい芸術で
人生を豊かにしてくれる偉人たちに「ありがとう」を言いたくて、
33年間で101か国2520人のお墓参りをしてきました。
ゴッホやショパンの墓には全世界から墓参者が訪れ、墓は石ではなく人そのものです。

息子は11歳。家族旅行はすべてお墓参り、彼にとっては「旅行=巡礼」です。
3歳の頃は漢字が入った石柱=墓石と理解していたようで、
「○○橋」の銘板にお辞儀をし、文字も書けないのに墓石を指差して
「なみゅあみだびゅつ(南無阿弥陀仏)」と教えてくれました。

息子との巡礼では「お墓を見に来たのではなく、感謝を伝えに来たんだよ」と、
どういう人物でどんなお礼を言ったのかを説明するようにしています。
成長するにつれ、彼自身がお礼を言いたい人物の墓も加わりました。

ドラえもんの藤子・F・不二雄、アニメの父ウォルト・ディズニー(米国)、
玩具レゴの創業者クリスチャンセン(デンマーク)、
プラレールやミニカーのトミー創業者富山栄市郎の墓前では、
「つくってくれてありがとう」と熱く伝えていました。

ベートーヴェンの音楽を聴いて「あの曲の人」に、
チャップリンの映画を観て「あの面白い人」に、
大河ドラマを観て「あの戦国武将」にと、
ヒーローに会いに行く心境で墓参しているようです。

親子で巡礼するようになり、旅先で出会う人々の反応が大きく変わりました。
異国の地を独りで墓参していた頃は「見慣れないアジア人がいる」と
墓地管理人に不審がられたり警官に職務質問されたりすることも度々あったのですが、
息子を肩車していると地図を丁寧に描いてくださるなど誰もが親切なのです。
アメ玉をくれたり、警官がパトカーで墓地まで連れて行ってくれたことも。

文化や人種が違っても、世界にはやさしい人がたくさんいることを、
私たち親子に教えてくれました。

カジポン・マルコ・残月(梶本 修 /大東市)

(お母さん業界新聞全国版・大阪版2020年9月号)

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編集部 青柳 真美お母さん大学本部
お母さん大学事務局兼お母さん業界新聞本部編集部。お母さん業界新聞編集チーフ。みそまるマスター。みそソムリエ。宅地建物取引士。仕事は、お母さんを笑顔にすることと、味噌を伝えること。具体的には、編集・企画・営業・イベント…。家族と仕事以外に、人生に欠かせないもの…車/映画/本/旅/甘いもの。息子(30歳)、孫2人。