お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

【私の絵本ストーリー】生まれてはじめて出会った絵本

私にとって思い出の絵本は『ちいさな うさこちゃん』。久しぶりに手にすると「うわー古い、ボロボロ」と娘が言うほど年季の入った一冊。生後8か月の私に母が買ってくれたものでした。

表紙は色あせ、至る所がテープで補修されています。そのテープも黄色くなり、今にもとれそうです。字も絵も描けない頃の私による、色鉛筆で落書きも。私の名前が懐かしい母の字で書かれています。幼稚園の頃まで寝る前に弟と母に色々な絵本を読んでもらった記憶もおぼろげに蘇ります。実家を離れ何度か引越をした今も、手放すことなく私の側にある絵本。

娘の誕生祝いにも日本語、韓国語、ドイツ語版の『ちいさな うさこちゃん』をもらいました。

この絵本を読んでもらった乳児期のことは思い出せませんが「私がはじめて出会った絵本?」と母に訊ねるとまさにその通りでした。「当時、暮しの手帖に紹介されていたの。子どもが手に取って読むのに最適な大きさで、絵の線もしっかりしているでしょ。」と母。このやりとりを「謎解きみたい!」と娘は面白がります。

母親になりたてだった母が私に買ってくれた絵本。アルバムで見た、若き日の母を想像します。

学生時代、国語好きではなかった私。母が中学校の国語教師だったこともあり、母程には本も好きになれないなと思っていました。そんな私も娘が年長の時から本のカタログ制作に関わる活動をしています。毎月の選書に、本の紹介文を執筆する日々です。

そして娘。まめに読み聞かせはできませんでしたが彼女の趣味は読書。良く図書館に通い、時間があると熱心に本を読みます。「本が好き」の種は母が撒いてくれたのだと読書の秋にそう思います。

『ちいさな うさこちゃん』
文・絵:ディック・ブルーナ
訳:いしい ももこ
福音館書店
¥880(税込)
公式URL https://www.fukuinkan.co.jp/book?id=21