お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

置いていくよ

小6三女とプールへ行くことになった。

ふと、思った。

こうやって私と一緒に過ごしてくれるのも、あとどれくらいなんだろう。

絶対、上の子と同じように

「お母さんとプール?行かんし」

なんて言われる日が来るのだろう。

そう思ったら、また少し切なくなった。

よし。

今日はいっぱい写真を撮ろう。

防水ケースにスマホを入れた。

これならプールの中でも撮れる。

準備万端。

今日という日を、いっぱい残しておくのだ。

いざ、プールへ。

すると三女が言った。

「そんなもん置いてきなよー。泳ぐの見てー。一緒に遊ぶよー」

そんなもん!?

母は今、
いつか戻りたくても戻れないであろう「今日」を、必死に残そうとしているのだぞ。

それを、

そんなもんとは!?

見ると、小さな子どもを連れたお母さんたちは、一生懸命スマホを構えている。

笑った顔。
水しぶきを上げる姿。

「こっち向いてー」

「はい、チーズ」

ああ。

昔の私だ。

「早くー!」

私を呼ぶ大きな声に、ハッとした。

うん。

そうやね。

置いていくよ。

「あそぼー!」

写真を撮るお母さんたちの横を通り過ぎて、

二人で水しぶきを上げながら、

ぱちゃぱちゃとプールへ走っていった。

 

写真のない今日を、ずっと覚えておけますように。

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中村泰子
三姉妹のお母さん&サラリーマンしています。パパはモッツアレラチーズ職人で福岡県朝倉市秋月で『ピッツアなかむら』をしています。 好きなものは、ピアノ/野鳥/深海魚/アニメ/日本酒。