お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

誰も悪くない。でも、私は独りでした。

四男・雄心を出産した時、私は初めて分娩台の上でお産をしました。これまでの子どもたちは、助産院や自宅で、家族や助産師さんに寄り添ってもらいながら布団の上で産んできました。ですから分娩台の冷たさに、まずはびっくりしてしまいました。

そして雄心が無事に生まれた後、ダウン症、心臓疾患、右耳難聴の疑いがあることがわかりました。私が思い描く「当たり前」からかけ離れたお産となり、突きつけられたわが子の現実を受け止められず、一人病室で涙を流しました。誰も悪くありません。でも、私は独りでした。

そんな暗闇にいた私に寄り添ってくれたのが、これまでお世話になってきた助産院(晴れの国お産所)の国定由美子先生でした。病室から泣きながら電話をかけた私の話を、ただただ聴いてくれて、「独りじゃないよ」と寄り添い続けてくれました。その温かい存在があったからこそ、少しずつ生きる希望を見つけ、「この子と共に生きていこう」と、心から思えるようになりました。

「人は、ひとりではがんばれない。誰かに寄り添ってもらうことで、また前を向けることがある」

私自身がこれまでに、心から安心できる幸せなお産と、温かい人のつながりの中で子育てをする経験をしてきました。だからこそ、娘や息子たちがいつか大切な人との間に新しい命を宿した時、「助産院」という選択肢があり続けてほしいと思うようになりました。

その想いを形にするため、仲間とともに、映画『わたしたちのお産ダイアリー』をつくりました。ありがたいことに、映画の上映は全国へと広がっています。『お母さん業界新聞』読者の皆様にも、ぜひ観ていただけたらと思います。

産婦・唐木佑香

お母さん業界新聞10月号 お産処