朝6時。連日の雨が嘘のようによく晴れた気持ちのいい青空。まるで私たちの初めての気球体験を祝福するかのよう。眩しい朝の日差しの中、ワクワクと足取りも軽やかだ。
想像よりも大きな気球に私も驚き、息子は目を丸くして見入っていた。
抱っこ紐に乗った息子をしっかりと抱きしめ、いざ搭乗。ゴォーっとものすごい大きな炎の音と共にふわりふわりと浮いていった。
見慣れた横浜のみなとみらいの景色が違った角度から見える不思議な感覚。私にしがみついている息子は今どんなことを感じているのだろう。
私の母に初めて気球に乗ったと話すと、実は私は初めてではなくちょうど息子と同じくらいの歳の時に母と乗ったとのこと。私は初めてではなかったのだ。すっかり忘れてしまっていた。寂しいが、息子もきっと同じように忘れてしまうのだろう。
その晩、息子は乗り物の本を持ってきて気球のページを指差し、窓の外の空を指差した。私が「今日気球に乗ったよね!」と言うと嬉しそうに微笑んで何度も気球を指差した。
次の日もその次の日も同じやり取りをして2人で笑った。記憶はなくなってしまうかもしれないけど、魂にはしっかり刻まれているように思えて心が温かくなった。

































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