5月初旬、学校から息子がもらってきた緑の紙。
耳鼻科検診で引っかかり、病院を受診してくださいとのことだった。
その紙を見た私の第一声「あぁ…来たかぁ…」
ちょうど検診の時期が、まだ花粉症が治まりきってない時だったからきっと引っかかったんだろうなぁと思いながら一通り書いてある内容に目を通す。
自閉症スペクトラムとADHDを抱え、感覚過敏と聴覚過敏が顕著な息子は大の病院嫌い。
定期受診している児童精神科は小学校入学時から通っている上に問診のみ、主治医の先生もずっと変わらないのでもう何の問題もない。
ただ、普段ほとんど熱も出さず腹も壊さずの健康体な息子は、なかなか児童精神科以外の病院を受診する機会がない。
そんな彼も年に1回くらい、デトックスの如くひどい風邪を引くのだけど、さすがにめちゃくちゃツラいらしくて「いつもの小児科に行こうね」と言うと素直についてきてくれるが、普段縁のないその他の診療科はほぼ行ったことすらなく、今回の耳鼻科は人生初。
障害のある息子をスムーズに受診させるには、事前の段取りがとても大切!ということで、機嫌がいい時に促そうと様子を伺っていた。
…だがしかし、なかなか息子が精神的に安定しているタイミングがつかめない。
あぁ、今週も行けなかったか…と、ウォールポケットに挟んである緑の紙を見ながらため息をつく週末を過ごすこと数回。
今度は「プールの授業が始まります」とのお便りを持ち帰ってきた。
あぁ、水着とかビーサンのサイズ確認しなきゃねぇ…なんて、ゆる~くお便りを確認していると、「各種健診で病院受診のお知らせがあった児童は、受診の上用紙の提出がないとプールに入れません」との注意書きが!!
おぉ…タイムリミットが迫っている!!
思わぬ形でおしりペンペンされて、すぐさま交渉を始めることにした。
「ねぇ、りっくん。耳鼻科検診引っかかっちゃったでしょ?病院行かないといかんのよね」
「やーーーーだーーーーー!!」
病院嫌いの悲痛な叫びが聞こえてきたけど、おおかた予想通り。
「先生とお話して、鼻と耳をちょっぴり見るだけだよ」
「痛い?注射もする?」
…ふむふむ、息子には「病院=注射、痛い」のイメージがあるようだ。
「今回は悪いところがないか調べるだけだから、いきなり注射はないでしょ?それに、りっくんがもらってきた緑の紙に、病院の先生から一言書いてもらわないと、今年はプールの授業できないんだよ?いいの?」
「やーーーーだーーーー‼」
悲痛な叫びAgain。どうやら大好きなプールに入れないのは絶対避けたいらしい。
その後明らかに不安そうな様子になり、興奮状態にもなってしまったので、答えを催促せずにしばらくそっとしておくことにした。
そして数分後…
「ママ、病院怖いけどがんばる!プール入れないのイヤだから」
おぉ‼息子が自ら病院行く宣言をしたぞ!!
「りっくんえらい!じゃ、今度の土曜日に行こうね」
今までの彼なら、何をしても「行きたくない」の一点張りだったけど、今回は大好きなプールに入れなくなる…ということもあって、自ら行く気になってくれたのかな。
そして当日を迎え…続きは後編で!
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