お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

18ヶ月の絵本史

1歳半の息子。
最近だいぶしっかりしてきた足取りで本棚に向かい、
絵本を引っ張り出してきて私や夫に「ん!」と手渡す。

読み始めると「ん!」と絵を指さしながら熱心に聞いていることもあれば
聞かへんのかい!と突っ込みたくなるくらい
早々に逃亡していくこともある。
そんなやりとりが1日に何度も繰り返される。

でもそうやって絵本に興味を示してくれるのがとてもうれしい。

夫婦そろって読書好きの我が家。
できれば息子にも本を好きになってほしいと
0歳の頃からなるべく絵本を見せるようにしていた。

それでも小さいうちは、本当に聞いてくれているのかなかなか確信を持てない日々。
少し成長すると、絵本という物質そのものには興味を示すようになったものの
それは「触るもの」「口に入れるもの」としての好奇心。
大事に読んであげたい絵本が
破られ、噛みちぎられ、時には食料となり…(笑)
「やっぱりまだ早いのかなぁ」とくじけそうになった。

明確な変化が見えてきたのは1歳を過ぎた頃。
お母さん大学生にも大人気の『ももんちゃん』(とよたかずひこ/童心社)シリーズを読み聞かせていると
一生懸命私の顔や絵を見ている時間が日に日に増えてきた。
とおせんぼするくまさんの登場に「ふぉ!」と驚いてみたり
「どーん!」という私の声に笑ってみたり。
はじめて「お~!聞いている!!」と思えた瞬間。

そこからの成長は著しかった。
ももんちゃんに倒されたくまさんの「あちゃー」の仕草をマネするようになり
『お!かお』(ひらぎみつえ/ほるぷ出版)の仕掛けを自分で動かせるようになり
絵の中の“ガタンゴトン”や“チックタック”を「ふぁ!」「ん!」と指さすようになり…。

いちばんうれしかったのは、ある日
「はらぺこあおむし、持ってきて」と話しかけてみると
ちゃんと本棚に向かっていき
十数冊ある絵本のなかから、きちんとそれを見つけ出してきたこと。

「タイトルわかっているのか!」という衝撃と嬉しさで興奮して
「次はももんちゃん!」「じゃあ、だるまさんは?」
「もりのかばん屋さんも持ってきて!」
と何冊も要求する母ちゃん。
息子は「で、いつ読んでくれんの!?」と思ったに違いない…。
「平均的」と言われる時期になっても、発語が1つもなかったりで
言葉は遅めなのかなと思っていたけれど
「これだけわかっていれば大丈夫!いや、むしろ天才かも!」
とか思ってしまう、都合の良い母である笑

1年半という、まだまだ浅い我が家の子育て歴だけれど
そんな変遷をたどった絵本史なので
冒頭の「読んで」というやりとりがつくづく嬉しいのだ。

対象年齢が上で、まだ早いかなと思う絵本でも
何度も読み聞かせていると、
息子なりの「好きなところ」が見つかってくることも本当に面白い。
(なぜかサブキャラをずっと指さしていたり・・・)
これが物語の「理解」へと変化していく過程も、とても楽しみ。

ただひとつ、困りものは
そんな息子がかわいすぎて、隙あらば絵本に散財する母ちゃんです
(父ちゃんは「また買ったの」と苦笑い)。

そろそろ本棚も拡張が必要…