実は自分が「母」という生き物になった時、私はひそかに絶望していました。
実家は曽祖父母、祖父母、両親、子ども3人の4世代が同居する9人家族。大人の女性たちは夫の世話や家事に大忙し。古き良き日本の家族の姿にも見えますが、女性3人がひしめく生活は混沌としていました。私は子どもながらに、彼女たちの間に流れる不穏な空気を感じ取っていたのです。
物心ついた頃の記憶で、今でも強烈に残っている情景があります。
お茶の間の隅っこに座り「自分もいつか誰かと結婚し、夫と子どものために尽くす人生を送るのか」「おばあちゃんになったら、パーマをあてたショートヘアに花柄のエプロンをつけて近所の人とお茶をする、それだけの人生なのか」と、将来を悲観して絶望している、少し変わった女の子でした。
そんな女の子も母となり、現在は高校1年生の長男、小学4年生の次男、小学1年生の末っ子長女を育てています。
かつての予感通り、長男を出産した時は「私の人生の主役は、この子に譲ったのだ」という絶望に襲われました。しかし、長男が1歳の時に宮城県で東日本大震災を経験し、私の人生観はガラリと変わります。
「好きなことを、好きなだけ、生きているうちにしよう」心に火がついたんです。
私は子育てにこだわりはありませんが、これだけは守ろうと決めているのが「絶望」や「悲観」を感じさせないこと。人生は自分のもの。自分の好きなことを極め、自立した男性、女性として生きてほしいなぁ。と思っています。
防災士・イラストレーター
株式会社うさぎとお絵描き
高橋直美
お母さん業界新聞2月号 母たちへの一文
































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