お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

おいでよ!「とてもにぎやかなコンサート」へ

横浜を代表する音楽ホールの6階に上がると、みなとみらいの景色が目の前に飛び込んでくる。

「この場所で堂々と、ハレの日を楽しみに来てほしい」と、フルート奏者の人首(ひとかべ)美佳子さん。「さあどうぞ、おいで!」と笑顔で語りかけているようだ。

7月19日(土)に横浜みなとみらいホール小ホールにて開催する、本格的なクラシック音楽を障害の有無や年齢に関わらずボーダレスに楽しめる

『とてもにぎやかなコンサート』(以下にぎコン)について話を聞いた。

世界が広がるきっかけに

にぎコンの始まりには、母として、演奏者としての人首さんの想いがある。2人のお子さんが通ったモンテッソーリの幼稚園で「子ども向けにしない、しっかりとしたクラシックを」との園内行事依頼を受けた5年前。

軽度知的障害のある息子さん(当時3歳)も含めて、ほかの子どもたちも、足をばたつかせたり、たとえ席を立ったとしても、子どもなりに1時間、知的に楽しんで聴けて、大人も音楽に満足できたことで「これだ!」という衝撃を受けたという。

「音楽は生涯の友達になれるんです。本物に触れる、その経験の場が障害を持つ子たちにとって少ないと感じていて、前もってどんな曲があって、どんな人が演奏するかという情報を提供していくと、安心して楽しめる。経験を積み重ねていける。それで大人になった時、彼らの世界が広がるきっかけになったらいいなと願っています」。

 

伝えるって楽しい。伝わるって嬉しい!

初回にぎコンでのエピソード。演奏中、自閉症の女の子がワンピースで客席の間をくるくると回っている姿に人首さんは釘づけになった。

「サン=サーンスの『水族館』や『白鳥』に合わせて、たゆたう様に回っていたんです。それがとっても素敵で!エモーショナルに感じてくれていることが伝わってきて嬉しくなりましたね」

さまざまな特性を持つ人たちが楽しむための配慮を欠かさない。客席に余裕を持たせること。開演中の立ち歩き、入退場も可とすること。そして情報の先出しを余すことなくすること。

それが何層にも織りなって「安心してコンサートに来られる」につながり、観客からも好評だ。拍手の音が苦手でも、イヤマフを外して音楽を楽しむ子の姿もあるという。

笑顔で語る姿は、未来を描いている

「誰かに対しての配慮は、他の誰かにも心地いい。インスタグラムやYoutubeで発信していますが、私たちも『伝えるって楽しい。伝わるって嬉しい!』を感じています」

その言葉通り、ある時には空き段ボールから飛び出し、「とてもにぎやかなコンサート!」と笑顔で告知。ある時には練習風景を、またある時には曲のメッセージを伝える。その姿は実に豊かで「とてもにぎやか」そのもの!

「言葉にならないその気持ちを 音で探してみようよ」。

コンサートのテーマ曲(人首さん作詞作曲)にも、思いがギュッと込められていて必聴だ。

「音楽を通してアンニュイな感情を味わったり、さまざまなエピソードに触れたり。『聴く』以外にも、いろんなものを届けられる気がします。人に迷惑をかけていいというわけじゃなく、そのさじ加減を経験する機会にも。

お母さんたちもリラックスして、まずは一曲だけでも楽しむわが子を見てほしい。クラシックを楽しみに来る大人の方にも満足頂ける内容ですし、いろんな人を許容しあえる社会になったらいいなと思います」

 

7月19日(土)13:00開演(12:30開場)チケット全席自由 大人・子どもともに3000円(税込)

この夏のとびっきりの思い出に♪

販売はこちらから https://www.confetti-web.com/events/6592

Instagram  @nigiyaka_concert

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ABOUT US
山﨑恵
肝っ玉母ちゃんに憧れる繊細母ちゃん。アメリカで子育てをスタートさせるも、第二子出産後に産後うつになる。あの頃の自分にも、いま同じ思いをしている お母さんにも言ってあげたい。「いろいろあるけど、それでも大丈夫だよ」って。数年前、夫の実家の横須賀にあるカフェでお母さん業界新聞を手にとる。 配ってくれた人がいて、ここにたどり着いたご縁に感謝! このままの「お母さんであるわたし」でペンを持ち、人と社会とつながりたい。いまは地元埼玉県川口市で子育て・自分育ての根っこを下ろし中。 最近はまっているお灸でぽかぽかするのが至福の時。子ども/小6男、小3女