お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

多様性の中で、あえて

子育てを、「子が生きるために親がすること」と定義するならば、私は何もしていません。お風呂、おむつ替え、ごはん、夜泣きへの対応。そうした日々の大切な仕事すべてを、妻に任せています。かわいいのは今のうち。しかし同時に、「自分の仕事も今のうちだ」と思っています。

仕事に貴賤はありませんが、私は多くの父親とは違う生き方をしています。仕事を早く終え子どもに会いたいというより、今の仕事や組織はいつまで成り立つのか。毎日そんなことが頭を占めています。後悔しないよう昼も夜も自分を成長させ続けなければならない。彩誠もまた、私に「私の時間」をくれています。

私にできるのは、自分と組織を稼がせること。人の役に立ち、必要とされることです。私は外でしか生きられない人間です。外の世界で体に無数の刀傷をつけ、体力を空にして帰る。帰れば彩誠と少し触れ合う、それで精一杯です。

「休日」も久しい存在になりました。わが子が目を覚ますまで眺め、今日は何をしようかと考える。この先もそんな思い出はないのでしょう。それでも、彩誠と向き合う時に、私は後ろめたさを感じたことがありません。人生を出し惜しみしている父親だと思ったこともありません。

いつか彩誠と大人同士の言葉を交わせる時、生き方について最高に凝縮されたものを渡せる父親でありたい。彼が20歳、30歳になって迷った時。40歳になってなお人生に惑った時。その時々の道標となる言葉を贈りたい。その言葉は今、私自身が社会に対し全力で生きることでしか手に入らないものです。 (小島章歳)

小島章歳さん・彩誠(あやなり)くん/1歳

Photo: BRUCE OSBORN

お母さん業界新聞 11月号 育児 アップ UP お父さん

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