心に寄り添い、抱きしめて
私が勤務医として多忙だった頃は、育児や家事、仕事のアシスタントに加えて親の介護を妻が担うワンオペ時代でした。今は夫婦で働き、子育てと家事を2人で担う時代へと変化。わが子の成長を両親で見守り育てる、とても良い時代になりました。
しかし共働きで、子どもと関わる時間が短くなっていることを、小児科医としては少し憂慮しています。限られた時間であっても、子どもの心に寄り添い、ぎゅっと抱きしめ、思いきり遊んでほしいと思います。
子どもが興味を示すことを一緒に楽しみ、応援してあげてください。活発な子どもはエネルギーに満ち、おとなしい子どもは繊細で思慮深い。子どもの個性はそれぞれが長所です。
大人の評価や理想の枠に無理に当てはめようとせずに、その子の良さをのびのびと見守ってほしいと願っています。
子どもと一緒に過ごす時間は、人生の中でとても短く、かけがえのない濃密なものです。子育ての答えが出るにはずいぶん時間がかかり、後悔しても「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。共に楽しみ、まっすぐ向き合った時間は、その後の成長に大変重要な役割を持ちます。
仕事と育児に追われ、わが子に十分向き合う余裕がないのが、今の日本の現状です。働き方改革やさまざまな支援が早急に整い、母親の負担が減って、安心して子育てを楽しめる社会が実現することを願ってやみません。
いぬかい小児科 院長 犬飼和久
お母さん業界新聞10月号 母たちへの一文


































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