お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

スーツケースに10キロの緑茶とビールを入れて

10年前の今日、私は絶望の中にいた。2015年11月、乳がんの告知と余命3年の告知を受けた私。左胸を全部とり、髪の毛は全て抜け、顔がむくみ、鏡を見るに耐えない、自分が嫌いで自分に自信のないお母さんだった私。

そんな私の闘病を、たくさんの人が支えてくださった。その方々に恩返しがしたい、恩送りをしたくフラを通して活動をしている。

私とフラを踊りたいと集まってくださったメンバーさんお一人お一人は、私にとってかけがえのないとても大切な人。

その大切なフラメンバー皆さんのステージ後の達成感を、高揚感を、幸福感を、どうしたら更にアップすることができるだろう。

素晴らしかった!それを心から伝えるにはどうすればいいだろう。

今回のフラ出演で最後に考えたのはそれだった。

色々考え出た答えは、フラに出演したメンバー42人と、見に来てくれたご家族やご友人も一緒に、全員で乾杯したい!

スーツケースに50缶の緑茶とビール計10キロをいれて、自宅から会場へ。

50缶以外にも男性フラの衣装と帽子、自分の衣装、ペットボトル80本に花びらをつけて作ったお客様用のウリウリ。

その荷物たるや、重い重い、重い。

大荷物を持って向かった会場は、ホッチポッチ横浜ごちゃまぜミュージックフェス。

私たちジュンコフラのチームは、0歳の赤ちゃんから70歳代までのフラガール&ボーイで出演。その数何と42人!

お母さん大学生の母フラとだっこフラ、障害当事者とその保護者や支援者。

初舞台の人もいれば50回はステージに立っている人も。

ジュンコフラは毎年、その年毎にオープニングダンスを変えている。2025年はジュピター。なぜなら今年のお母さん業界新聞の乾杯イベントのテーマが宇宙だったので、この曲をセレクト。

ジュピターの歌詞、私たちは誰も ひとりじゃない。ありのままでずっと愛されてる。望むように生きて輝く未来を。いつまでも歌うわあなたのために。

まさにこの歌詞通りのことを、メンバーさんに思う。

たくさんのお客様が集まってくださり、一緒に身体を動かし、最後のレッツフラではステージにあがって会場が一体感に包まれ、それはそれは至福の時間。

大盛況に終わり記念撮影をして、さあいよいよ乾杯タイム。

乾杯前に皆さんに聞いた。「今日自分のパフォーマンスは100点満点中何点でしたか?」

「50点の人」ひとりも手があがらず。

「80点の人」数人が手をあげた。

「では、100点だった人」はーい!とたくさんの手があがる。

オッケー!では、せーの「かーんぱーい!」。

はじける笑顔、笑顔、笑顔。

ひとりひとりと乾杯し、その笑顔を見て涙が溢れ止まらなくなりそうになる。

メンバーさんの笑顔がこんなにも私をしあわせにしてくれることに、心から感謝。

この笑顔を見れるなら、100キロだって500キロだって喜んで運べる気がする。

余命宣告を覆し生きながらえているこの命、私に関わってくださる方々の笑顔のために、これからもフラをしていきたい。

運命の日から10年。20年後の私はどんなだろう。30年後も仲間とフラを踊っていたい。

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ABOUT US
小林順子
MJプロ。乳がん闘病中で最重度知的障害の息子の母。 生きている奇跡に感謝、闘病を支えていただいていることに感謝し「恩送り」活動中。 手記「有難う」が、第55回NHK障害福祉賞 最優秀賞 受賞。 今の喜びは充電器になること。フラで心も身体もハッピーになるお手伝いを。 ??と思った方、「障害者支援団体ジュンコフラサークル」と検索プリーズです♪ お母さん大学内でフラとピンクリボンを融合させた「母フラ」をスタートしました!ピンクリボンイベント、一緒に考える仲間大募集です♥ そして赤ちゃんを抱っこしたまま踊るフラダンス「ハハコモマイだっこフラ」を展開中!2期生3期生募集しています。