お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

母なる旅ー甲府「国母」編 

今年最後の宿題!楽しんで取り組もうとやる気スイッチがオンになりました。
私が気になった地名は下記の3つです。
国母(山梨県甲府市) 母子(兵庫県三田市) 吉母(山口県下関市)
なかでも今回、8つの娘とともに旅したのは甲府の「国母」
国も母も2年生で習う漢字。「国の母」とは日本の歴史も知ることができそうで気になります。
そして甲府は自宅から中央線で度々旅した山梨県にあります。
甲府はちょうど今年の夏休みに家族で甲府城や武田神社、喜久乃湯温泉を楽しみ、ほうとうを味わった街なのでした。
早速「国母」を検索すると甲府市サイト開府500年コラムがヒット。
「清和天皇(国)の母・染殿后(そめどののきさき)
(藤原明子(ふじわらのあきらけいこ)が統治を領したことから」
との記載があり、あっという間に宿題終了です。
これではつまらない。そう思った時、旅の最後に図書館好きな娘と訪れた
山梨県立図書館のことを思い出したのでした。
甲府駅からすぐのところにある図書館で県外の人々も訪れることが可能です。
図書館の中には絵本用の観覧車もあり親子で大興奮しました。
そして歴史書の蔵書も多く、国母についての情報も得られるのではと考えました。
調査を始めたのは土曜日の午後。娘の習い事が終わったタイミング。
これからあずさに乗り、図書館を訪れたい気持ちは山々ですがそれは難しい。
電話で問い合わせをしてみることにしました。

ドキドキしながら、問い合わせの内容をメモしていると娘が
「何する気?」との鋭い指摘。
「この前、行った甲府に国母という地名があるんだって。気になる地名だなと思って図書館に問い合わせてみようと思うんだ」と私。
「そうなんだね、あの観覧車のある図書館だよね。いいよね~」と娘。
娘が横で見守りながら、緊張しながら電話をすることに。
図書館の番号に 055- 255-1040「ゴーゴートショ」とルビがふってあるのに
勇気づけられ電話をします。
一回目のコールで電話をとってもらいました。
趣旨を伝えると「担当部署があるのでお繋ぎしますね」と快いご対応です。
カウンターに繋がると関連書籍があるので調べて折り返し電話をくださるとのこと。
待つこと15分。
甲府市サイト開府500年コラムにあった内容に補足して案内いただきました。
初めて耳にする言葉も多く、復唱しながらメモをとります。
「聞き取りがうまくできずにすみません」とお伝えするとカウンター担当のAさんが
「お伝えした内容をテキストデータでお知らせすることもできますよ。
図書館ホームページ内の調査相談(レファレンス)に関するお問い合わせからご連絡ください。」
と丁寧に教えてくださいました。問い合わせの翌日、下記の通り
山梨県立図書館 調査サービスご担当より回答をいただきました。
『こうふ私の地域・歴史探訪 甲府を紐解く31地区の軌跡』(甲府開府500年記念事業実行委員会 2020年刊行)のp.274によると
「国母村上条新居(現在の国母8丁目)“国母”の名の由来については、江戸末期1814年編さんの『甲斐国志』巻之四十四〔稲積の荘〕国母郷に記述されていて、今から1150年前に遡る。(甲斐国志巻之四十四の本文写真掲載あり)
要約すると、第56代清和天皇の生母・染殿(そめどの)の后=藤原良房の娘明子(めいし)(829~900)が、晩年、甲斐国稲積の荘(現在の甲府市南西部、甲斐市南部、昭和町北部一帯)の領主となっていたが、72歳にして崩御、稲積荘の塚に埋葬された。天皇の母(国母)の御在所であったことをもって後年、人々が「国母郷」と呼ぶようになった。また、この地名は「他のどこにもない唯一の地名である」とも記している。」と書かれています。
カウンター担当のAさんには児童資料コーナーにある絵本の観覧車についても娘のリクエストで
追加で伺いました。「観覧車があるのはなぜ?」と伺うと特注ではなく、2012年に図書館が新しくなったタイミングで寄贈されたものだそうです。また館内にはDVDなどの鑑賞ブースもあり映像を楽しむことができます。
県外利用者には身分証を持参している場合は一日利用カードを発行が可とのこと。図書カフェという素敵なカフェスペースもあるので甲府を訪れた際にはぜひ立ち寄りたいおすすめスポットです。
今回、実際に甲府を訪れることは叶いませんでしたが図書館の方々とのやりとりに旅した気分を味わうことができ懐かしい甲府の街並みが鮮明になりました。家で旅気分を味わえるなんて、贅沢な週末でした。機会があれば、皆さんもぜひ甲府そして国母を訪ねてみてください!