お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

甘やかしではなく 寛容さの再定義

「やりたいことを大切に」「ダメなことはダメ」。わが家のルールだが、2つ目の運用はなかなか難しい。 人を傷つけることや約束を破ることはもちろんダメだが、成長と共にテレビの見すぎ、片付けの後回し、夜更かしなど、日々「小さなダメ」が次々と生まれる。

ルールは親がまず守るべきもの。しかし、考えすぎる自分は「そもそも普遍的にダメなことはそう多くないのでは」と掘り下げた。その結果、絶対にダメなことは一部だが、多くは「時と場合による」と考えるようになった。

白黒つけずに受け入れるのが「寛容さ」と思っていたが、それを都合よく使いすぎ、自分を甘やかしていたと気づく。親が曖昧だと子どもは何を信じればいいかわからなくなる。親が守ってこそのルールだと実感した。

最近はできるだけ自分を律するよう努めている。当初は窮屈だったが、続けるうちに迷いが減り、心が健やかになった。親が迷わなくなったことで、息子も安心してルールを受け止め、良いことと悪いことの区別を理解し始めているように見える。

思えば、「寛容」や「柔軟」の陰に、自分の甘さを隠していたのかもしれない。いつか子どもが成長した時、本当の寛容さについて語り合いたいと願う。

お母さん業界新聞12月号 育児アップUPお父さん