お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

息子が見ている未来

息子は小学校に入学してから、同級生から嫌なことを言われたり、意地悪をされたりすることが続いていた。
「バカ」「アホ」と言われる。わざとぶつかられる。物をぐしゃぐしゃにされる。親として胸が苦しくなるような出来事が、何度もあった。

これまで私は、嫌なことをされた時にはやり返すのではなく、「やめて」と伝えること、そして先生に助けを求めることを繰り返し話してきた。

担任の先生も話を聞き、相手の子どもへの聞き取りや注意を続けてくださっている。すぐに全てが解決するわけではないが、大人たちが一緒に向き合おうとしていることは、息子にも伝わっていると思う。

そんな中、息子は、毎朝ランドセルを背負い、「行ってきます」と笑顔で言う。

4年生になった最近、私は息子に聞いてみた。
「そんなことがあっても、学校に行きたくなくならないの?」

すると息子は

「文化祭で5、6年生の作品を見た時に、僕もこんなのを作れるようになりたいって思ったから。」

と答えた。

私はその言葉に、はっとした。

嫌なことがあれば、学校そのものが嫌いになっても不思議ではない。けれど息子の中には、「やってみたい」「成長したい」という気持ちが、ちゃんと残っていた。

もちろん、子どもが傷つく状況を放置していいわけないし、大人が子どもを守り、安心して学べる環境を整えることは必要だと思う。

それでも私は、息子の姿から大切なことを教えられた。

人生には、自分を傷つける人が現れることもある。
でも同時に、自分が憧れるものや、夢中になれるものも存在する。

「嫌なことがある」ことと、「未来への楽しみを持つ」ことは、同時に存在できるのだ。

息子が見つめているのは、嫌な相手ではなく、その先にある未来なのかもしれない。