お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

たっくんのお家

1歳になったたっくん。ハイハイも上手になり、欲しいものを見つけたら、豪快にハイハイしていく。その後ろを、オババもハイハイ。「待て!待て!」と後から着いていくと、めちゃくちゃ喜ぶたっくん。でも、ハイハイって意外に難しい。なかなか上手にできない。

さて、1歳の誕生日を迎えたたっくん。何をプレゼントしようか。ただのおもちゃじゃ、つまんない。「オババ、最高!」っていう顔をさせたい。たっくんの後ろからハイハイしているときに、ピカッとひらめいた。

そうだっ!「たっくんのお家」をつくろう。そういえば、子どもって、押し入れとか狭い所が大好きだよね。大人には入れない秘密基地。そこには、たっくんのお気に入りがいっぱいそろっている、そんな隠れ家。

そんな私の企画に、編集部スタッフも賛同! 仕事ではなかなか意気投合しないのに、この企画は打ち合わせなしにあうんの呼吸で進む。この日も忙しいというのに、仕事をほったらかして「たっくんのお家」づくりに励んだ。窓をつくって、ドアをつくって、壁には絵を描いて、部屋の中央には、たっくんが大好きなハンドルを取り付けた。この家は走る家だ。壊れたノート型パソコンも部屋に入れた。ハンドルの横にはエンジンをかけるキーが付いていて、ミニ辞書に、写真立てに、キーホルダー…。うん、このまま、たっくんは冒険の旅に出られそう。

さぁ、いよいよ完成だ! 果たしてたっくんは、このお家を気に入ってくれるだろうか…。シミュレーションも万全! 「ウェルカム、たっくん!」。わざと遠い所にお家を置いた。たっくんがどんな風に中に入るか、少し離れてこっそり見守る私。あっ、中をのぞいている。正面にあるハンドルを見つけて、まっしぐらに家の中に入った。まるで、ネズミ捕りにかかった子ネズミくん。たっくんは、ハンドルを右手で回し、左手でキーボードをたたき…大コーフン。

世界にひとつしかないプレゼントを、たっくんは、きっと忘れないだろう。いや、忘れてもいい。今、この瞬間、たっくんが感動したという事実を、オババは一生忘れない。

そんなことを言ってたら、たっくんがいつの間にか2本の足で歩き出した。右と左の足を交互に出して歩いている。その感動の瞬間を、オババはしっかりこの目で見た。

育児日記2006年5月号 写真2

3件のコメント

もしやたっくん、うちの娘と同級生ですね?(^^)
1歳になったばかりのうちの子も『まてまて!』って追いかけるとものすごく嬉しそうにハイハイします。

ステキなプレゼント、きっと忘れませんね。

神澤さん

ちょうど12年前の同級生かな?

ちょっと古い記事だけど、
私の孫育ての記録として、過去の記事を出させてもらいました。
ときどき、見て、にたっとひとりで笑っています。

でも、一応、同級生としてよろしく!

そういうことでしたか(^^)
すると、今でも覚えているかどうか検証できる年齢になっておられるわけですね!
記録しておくことの面白さと大切さがよくわかりました。

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藤本 裕子
株式会社お母さん業界新聞社 代表 お母さん大学 学長 お母さん業界新聞 編集長 娘3人、孫4人 大好きなもの:TUBE・温泉・ビール