お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

【ハゲ、食べたい!!】終わらなかったコロナ騒動。母、堕ちました!

ここまでの要約。

1月25日に夫がコロナ陽性が判明。一度目のPCRでは陰性だったひびき。二度目のPCRの二日前、1月28日に発熱。結局、ひびき陽性。でも、パンと一度熱が出ただけて、以降ずーっと体調問題なし!!のひびきだった。私は陰性。

濃厚接触者の私は、ひびきの療養期間終了予定日の2月8日から、7日間自宅待機のため、2月15日から自由になる予定、でした。

2月8日、祝♡ひびき、自宅療養終了!!学校、行ってらっしゃーい!!!

「1月25日から…長かったね」のはずだった…。

以下、2月5日に綴っていたものから。

2月2日の朝、「はやく小学校行きたいなぁ…」とポロリこぼして、5日の朝には「あと何回寝たら学校?」って聞いてきた。

「あと何回…」のこの決まり文句がここで出てくるとは思わなんだ。

だって今までなら「あと何回寝たら(学校)お休み?」だったんだから…。

コロナ騒動で失った日々。失ったものがあるということは、何かを手にすることでもあった。

ひびきに関して言えば…担任のせんば先生のあたたかさだったね。

ホントに、毎日毎日電話をくれた先生。毎日、プリントやらを届けてくれた先生。

常に気にかけてくれていた。

感謝が止まない。

 

これまで二度ほど、20時過ぎに着信があって、出れなかったのだけれど(ひびきは20時に布団に入るため)

「昨夜は遅くにすみませんでした」ってフォローが入る。…どんでもない!!

19時台に電話がかかってきたときは

「まだこの後仕事が残っているので、プリントやお便りのお届けはあしたの朝になるかと思いますが…」って、先生ってどれだけ仕事をしているのだろう?

で、朝7時ちょっとすぎに、先生の車が自宅前に停車して、自転車のカゴかポストに入れてくれる。

朝早くて、夜遅くまで…本当に「教職」って、子どものこととか、教えることが好きでないと続かないよね。

「お母さんも、お身体はお変わりないですか?……あともうちょっとの辛抱ですね!!」

 

ひびきも、本当に我慢したと思う。

すぐ前の家が4年生のお友達がいて、お友達の友達が自宅前の空き地で遊びだしたとき、ひびきもちょっと外に出ていた時だったけど(私が洗濯物を取り込んでいたため)、すぐにタタタタタッて家の中に戻ってきた。

えらいよ、ホント。

 

家に入って、子どもたちの遊び声が家のなかに聞こえてくる。遊んでいる姿がカーテンの隙間から見え

私は隙間をなくすようにして、ひびきの気が外にいかないように、DVDの音量を上げた。

切なかった。

 

…とここまではとーっても順調な自宅療養。学校の勉強も日々取り組んで、よく食べ、よく寝て、時に散歩して(誰もいない場所で)…と。

そんな状態が一変。

2月6日、日中。

「ママ、お腹痛い…」。

あれ?珍しいね。お腹痛いって…。

「大丈夫?」

「うん」

明日で療養終了なんだよぉ~

 

2月7日、朝。37.1度。うーん。

とりあえず、厚労省から自動的に送られてくるシステムに体調の様子を入力する。

午前中、学校の勉強をする。

お昼は食べたけど…「お腹痛い」。

午後38.1度!!

え~!!!

ソファに寝っ転がって、DVDを観るひびき。

 

15時過ぎに保健所から電話。

「今日は少し体温が高いようですが…」

「はい。実は…」

「お母さん、いま、体温計れますか?あとでまた電話しますので」

 

体温を測ると、みるみる上がる体温計。38.6度!!

どっかーーん!!

「お母さん、明日で療養解除にはなりません!!」

ガガガガガーン!!!

 

夜、熱は下がる。

が、私の気持ちがポキッと折れてしまいました。

ここまでひびきと頑張ってきた。二人っきりでずーっと。

“あと何日…”とカウントダウンしてて、朝、しまい込んでいた制服を風にあてて、先生に手紙も書いて、登校の準備もしていたのに…。

 

涙が止まらない。

声をあげて泣いてしまった私がいた。

夫から電話がくる。

「もう無理!!なんで私はなんの症状もないのにどこも行けんの。健康なのに、外にも出れんの…。なんで?早く帰ってきて!!」

うわ~

「ママ、大丈夫?ごめんね」

「ひびきは悪くないよ…」

 

19時前、ひびきの療養解除まで実家で過ごす予定だった夫が、帰ってきた。

一通り話しをしたら、少し落ち着いた。

 

2月8日、朝起きて、もう一度泣いた。

夫は仕事休みの日だったため、夫が一日ひびきの面倒を見てくれることになったので、私はひとり気分転換。

だいぶ、気持ちが落ち着いた。

娘は、お腹痛いとたまに言いながらも、この日一日熱はなく、いたって平常…に見えた。

保健所から電話。状態を伝える。

「熱がなく、症状がなくなった日から72時間の経過で療養解除になります」とのことだった。

3日後といえば、金曜日。祝日だ。

結局…今週も学校行けなくなっちゃったね…。

 

8日、寝静まったころ…私も寝始めたころだったのか、ひびきが急に叫んで泣いた。

「なんかおる~!!!!!!」

うわ~!!!!!

泣きじゃくる。身体が熱い。トイレに行って「お腹いたい…」。

泣き止んでも、なかなか寝付けず。時計を見ると1時45分。

そこからさらにぐだぐだ寝付けず、私はもう気持ちが覚醒してしまった。

3時前、布団から出る私。

リビングに行って、暖房をオンにして、珈琲を飲んだ。

すると間もなく再びひびきの叫び声と泣き声。

 

2階の別で寝ていた夫も叫び声に気づき、起きてくる。

「どしたんー!!」

 

なだめて、泣き止んで、夫がひびきの隣に来てようやく寝た…と思った。

だけど、結局ほとんど眠らないまま2月9日の朝を迎える。

 

体温計は39.2の数字を出した。

 

あかん!!

 

病院行ったほうがいいよね、もう…。

と病院に電話をかけるも、コロナ陽性だから、一向に掛け合ってくれない。

「まず保健所を通してください」

「一応お名前聞いておきます。陽性者は…で、濃厚接触者は…」

 

“陽性者”だの“濃厚接触者”だのそういった類の言葉だらけで、話のなかに“温度がない”。冷たい。

 

保健所に電話する。

 

「解熱剤ありますか?投与して様子を見てもらっていいですか?さぬき市民病院のコロナ受診枠が今日はいっぱいで、明日なら…」

「濃厚接触者の私が病院に連れて行ってもいいんですか?今日なら夫が夜勤入りの日なので、日中は家におるんですけど…できれば今日受診したいんです。お腹も痛いって言いだしてから4日目ですし…」

 

解熱剤なんて、うちにあったか?

ひびきは基本的に超健康!!でずーっと育ってきて、めったに熱もださないため、薬の類は家にないんだよな…。

 

夫「陽性になったときに解熱剤もらっているからあるよ」

「とりあえず、投与してください。今日は様子を見る、ということで…。明日の病院受診の時間は決まりしだい連絡しますので」と保健所。

 

夫「俺、今日仕事行けるかな…」

夜勤の予定だった夫。

職場に事情を話す。向こうの電話の声が漏れている。

実家にいると思っていた職場の上司は「なんで(陽性者のいる)自宅に帰ったの?」と言っていた。

夫は「奥さんが、娘とずっと二人きりで看病に限界が…」と説明してくれていた。

 

いや、ほんとに。この状態でも夫が自宅に帰ってこなかったら、離婚していたと思う。うん。

 

結局、夫は「来ないでよろしい」となり、今日と明日は仕事は休みに。

 

ひびきがぐったりしている。

「頭がくらくらする」

重たそうな二重をして…。

私が布団に一緒に入り、眠った…。

 

30分と経たないで目をあけて、また泣いた。

「大丈夫!!パパもママもおる、おる!!」

困ったなぁ…。

こんなによくない状態のひびき、初めてだよ…。

 

あ、もう12時過ぎてる。

「なんか食べたいものとかある?

高熱のときって、ママはよくアイス買ってもらってたなぁ…。ハーゲンダッツ」

「ハゲナッツ?」

「あはは!!ハーゲンダッツっていうの。下痢してるんなら、あんまりよくないけど…アイス食べたい?」

「アイス、食べたい。ハゲ、食べたい」

「分かった!!買いに行ってくる!!」

 

ハーゲンダッツなら、添加物少ないし、美味しいもんね。

食べたいもの、食べたらいいよ。

 

「ありがとう」

 

娘はハゲをペロッと食べた。

そしてもう一度寝る。

が、やっぱり30分くらいで起きてしまう。

下痢もあった。

 

「お風呂入りたい。シャワー浴びたい」とひびき。

そっか。お尻さっぱりしたいよね。

15時ごろ、お風呂に入ると、布団に入ることはなく、機嫌もよくなっていた。

 

シーツやらパジャマやらを洗濯して、干すためにベランダに上がった。

青空なのに…ちっとも今日は嬉しくない。

 

お腹すいたね…。

 

うん。そういえば、今日は結局、朝にお茶漬けとハーゲンダッツしか食べてないね。

ご飯、スイッチ入れてるからもうすぐ炊けるし、炊けたらもうご飯食べよっか!!

 

16時半、家族3人ですいとんとおにぎりのお夕飯。

 

ひびき、食欲はある。

良かった!!

熱はまだ少し高いけど、悪くはなってない。

食べられるってことは大丈夫!!

 

あれ?

ねえ、保健所から電話がないね。

まだ時間決まらないのかな。

 

電話をかけるも「まだエントリー枠が取れてません!!」

え?!!

エントリー?

なんだ、なんだそんな言い方。

 

18時すぎにはひびきは布団へ。

今宵は夫が寝かしつけ担当。

「今日は寝たい…」

私が2階へ。

(そうそう、夫は夜勤が多いのと、いびきが酷いので、音に敏感な私は辛いので、夫と寝室は元々別なのです。ひびきと私が1階で就寝。2階で夫が就寝)

私は布団に入りながら本を読んでいた。19時過ぎ、ブブブブ…。電話だ。保健所からかな。

 

小学校の担任の先生からだった。

「いかがですか?体調に問題は…」

「それが…」

と先生に一連のことを説明する。

「そうですか。お母さん、無理なさらずに」

 

先生の穏やかな口調に慰められていた。

 

2月10日

 

「あ、集中してようやく寝れたな…」

 

私は本を読みながら20時過ぎには寝落ちしていたようだった。

時計をみると、まだ2時35分。

スマホを見ると、21時17分に着信履歴があった。

「寝てないんだから…ムリだよ。21時過ぎまで起きてるの…」

 

朝、ひびきがまた下痢。

夜は数回やっぱり起きたと夫。

時間はまだ5時半だけど、ひびきはまたシャワーを浴びたくて、お風呂へ。

熱は?

37.2℃。

良かった!下がってる!!

自分で着替えをして、リビングに来た。

ってことは、体調、悪くないよね!!

 

7時、朝ごはん。

9時前、保健所に電話をする。

「10時で予約してますので、病院に行ってください!!」

夫が病院へ連れていく。

 

12時前、どうなったかなと夫に電話。

「免疫低下による胃腸炎だろうってさ!!」

 

胃腸炎!!!

 

あっ!!!

 

ぜっんぜん、頭になかったよ。胃腸炎なんて…。

コロナコロナコロナ…しか頭になかったよね、と夫と私。

なんでもかんでも、コロナにかこつけてしまう脳みそ、嫌だ~!!!

 

だけどもう、めちゃくちゃホッとした瞬間だった。

 

にっこりしながら、ひびきは家に帰ってきた。

病院からもらった薬と、ハゲを持って…。

今日、私は一日で2回もお皿を落として割ってしまった。

一日2回って…人生初めての経験です!!!

11件のコメント

あー!もー!
読んでてハラハラだし、辛さが伝わってきて、私も泣きそうです(号泣)
いろんな意味で「もう、なんなん?」って言いたくなりますね・・・
一昨年からそうだけど、みんな頑張ってるんだけど、なにかズレてる気がしてならない、このコロナ対応・・・
そして、胃腸炎もそうだけど、
コロナのせいで他のいろんな病気が見落とされてしまってるのではないかという怖さ・・・

うーん・・・、
まずはひびきちゃんの胃腸炎が早く良くなりますように!

智子さん コメントありがとうございます。
ズレ…ありますよね。私もホント、こういう身になってみて、わかること、気づいたことが盛りだくさんで…。
山は越えました!
昨日はひびき、縄跳びしたり、走ったり。熱も一日上がらずにいけました!
昨夜は一回も起きず、今も眠っております。
月曜日こそ…学校行ける!!と信じています~

私も、ハラハラ、ドキドキしました。

ひびきちゃん、胃腸炎で辛かったね。

こんな経験、誰だってしたくないけど、

先生のやさしさを感じたり、家族でがんばれたり

後から、きっといい思い出に変わる日が来ます。

大変なときに、報告も、ありがとう。

いつ、だれがコロナになるか、わからない時代です。

だから、貴重なレポートです。

白川さん、よくがんばったよ。

えらいよ!さすが、お母さん。

藤本さん ありがとうございます。
もう恐らく、こんな経験はないですもんね。
物書きの身としても、もう素直に綴る、気持ちを隠さないのが、何よりの慰めだと思います。
(気持ちを吐露できること自体が、”大丈夫”ってことでもありますものね)
だけど、ホントに…
数字からは決して見えないことがあって、それに沈みきってしまっている人、お母さん、家族の存在が危惧されますね。

わぁーーほんとに本当にお疲れ様でした!!!
白川さんの大変さ苦しさが痛いほど伝わってきました!!
我が家も家族全滅したので、お気持ちよくわかります。
元気になって本当によかった。
健康のありがたさ感じますよね。
しばらくゆっくり、自分にご褒美をたっぷりとって、心も体も休んでくださいね♡

ひろこさん ありがとうございます。
もうどっぷりと色んな感情を味わう日々です、ほんと…苦笑。
こういう経験した人にしかなかなかわからないであろうという。

これをどうにか、いい方向に昇華させたい…。

ひびきは、山は越えられました!
あともう少し!!です。

ひろみさん

あー、なんかすっごく嬉しいです。「小説みたい…」って仰っていただけるの。

勝手に続編、あります。
総まとめ編?
もう少し今回のことを俯瞰して書きたいことが溜まってるんです。

疲れたら、ハゲ食べようと思います♡

本当に、本当に、大変でしたね。。
お疲れ様でした。
実は私も同じように白川さんと家にいました。
子どもたちを外に一歩も出してあげることができず。
こんな時に一軒家だったら。お庭があったら。そんなことを考えながら家の中で過ごしています。子どもたちの鼻詰まりやアトピーボロボロで夜泣きを繰り返し、受診できず、とっても苦しい日々でした。
あちこちの対応に疲れ精神的に悲鳴をあげる気持ちもとってもよくわかります。
わが家は差し入れにハゲをいただき…
子どもたちも美味しさに目覚めました!!
きょうもはげんだっちゅたべりゅー!って一丁前に言います。。
その後いかがですか?
また海でのびのびとすごす元気なひびきちゃんの写真記事!楽しみにしてます!
白川さんもたくさん自分にご褒美あげて過ごしてくださいね!!

千尋さん

千尋さんも大変な日々を過ごされたのですね。コメントありがとうございます。
コロナで一番あかんのが、とにかく「助けて」を求める先がないことですよね。
触れちゃいけない…ホントの孤独に追い込まれかねない。

ひびきは、山は越えました!!
昨日は縄跳びしたり、走ったりしてましたから。
まだ下痢は残ってしまっているんですけど、熱は上がりませんでした。
あともう少し!!

完全に体調が戻ったら、一緒に「なんのハゲ食べる~?!」とフレーバーも楽しみたいと思います!

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ABOUT US
白川奈保
埼玉出身、2013年~香川へ。介護職の夫と、小学生の娘と、インコのとっちゃんと暮らす。 日常は、介護、医療、福祉に関するフリーの物書きとオーガニックなお店の店員。 好きなもの:沖縄、南米、高校野球、音楽いろいろ。 FB、物書きとしてのネームは「向田奈保」です。