お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

成しとげる母力(ぼりき) その① まえがき

まえがき

3男が小学校5年生の時、夫は京都にあるモーターの会社にご縁をいただいて単身赴任をした。以来20年、京都と横浜(コロナ前は海外の出張先へ)の往復を繰り返して今日に至っている。

私が夫から初めて聞いたその会社の社長さんのエピソードは、初対面で名刺交換をした際に「名刺入れがみすぼらしすぎる」と言われたことであった。初対面でそのようなことをはっきりと言って来るとは怖い人、けれど、着眼点がするどい、私がその社長さんに抱いた最初のイメージだった。

また、夫が会社の拠点づくりのためにニューヨークに数年間転勤になったときのこと。家族で初めてそのオフィスを訪ねた時、真っ先に目に飛び込んで来たのは「すぐやる 必ずやる できるまでやる」と大きく筆で書かれた額であった。それは社長さんが自らしたためたもので、その会社の基本精神の一つだということだった。

すぐに納得した。その会社が創業30年ほどで世界に名だたるトップメーカーにのし上がったということを。当時その会社は「ブラック企業」と呼ばれていた。ワンマン社長で名をとどろかせていたその人こそ、モーターで世界トップシェアを誇る日本電産創業者、永守重信氏である。以来、夫の仕事の内容にはほとんど関心がなかったが、時折耳に入ってくる永守氏の武勇伝に私は大変興味を持ち続けていた。

お母さん大学の学長である藤本裕子さんも永守さんに興味をいだいていた一人である。そこで数年前、日本電産にお母さん大学の応援をしてもらえないかと、(その時ばかりは夫に頼み込んで)藤本さんと編集部の青柳さん、大阪の宇賀さんと4人で京都随一の高さを誇る日本電産の本社社屋を訪ねたことがあった。ご厚意で話はなんとか聞いてもらえたが、にこやかに「またどうぞ」と見送られて終了した。その直後に時代はコロナ禍に突入し、現在に至る。

年が明けて間もなく、昨年来より病気治療のため家にこもっていた私の元に藤本さんから「MJプロの講座を受けて」との指令が下った。正直、「今?この状態で?」と思った。しかし、薬の副作用でふらふらになりながらもなんとか2日間、計16時間のオンライン講座を終えた私は藤本式スパルタリハビリによって「まだやれる」と自信を回復し、めでたくMJプロNo.53を拝命した。

また、その直後に福岡の池田彩さんからもsnsのclubhouseで「ぜひ夢を語ってください」とお声がかかった。(これも藤本さんの指令?)その頃には病気治療もひと段落していたため、社会復帰を期して数年間温めてきたひとつの夢を語ることにした。それはMJプロの講座内で発表した夢の企画である。そしてその夢の企画の実現には、永守氏の協力がどうしても必要なのである。

ビジネス書は難しいイメージで苦手なのだが、永守氏のご著書『人を動かす人になれ!』と『成しとげる力』の2冊をすぐに購入して読み始めた。特に『成しとげる力』は昨年秋、永守氏が23年ぶりに書き下ろしたばかりの渾身の一冊である。中身もとても興味深い。それをすぐ手に取る機会に恵まれたことに言い知れぬ喜びが湧いた。人生の中で度々感じている「導かれている」がやってきていると思えた。

さて、なぜ私の夢の企画に永守氏の協力が必要なのか。キーワードは3つ。「ダ・カーポ」「京都府向日市」「お母さん」である。

お母さん大学では、百万母力プロジェクトソング『はじめての日』をダ・カーポさんに歌っていただいているのだが、なんと、ダ・カーポさんは向日市のご当地ソングも歌っている。そして永守さんはその向日市のご出身なのである。なんという偶然!しかも今、日本電産がJR向日市駅の再開発プロジェクトに関わっていて、来年落成の新しい市民会館を永守さんが寄贈したとのこと。また、永守さんといえば、ご自身が今あるのはお母様の教えを大切にして来たからであるということでも有名である。

もしかして、以前横浜で行ったように1日お母さん大学を向日市の新しい市民会館で開けちゃう?ダ・カーポさんを呼べる? 永守さんと藤本さんの対談もできる?

さらに、来年(2023年)は日本電産の創業50周年、ダ・カーポさんも結成50周年、向日市は 2022年の今年が市政50周年ということ。みごとに50周年が並んでいる。

ここまで偶然が重なるとはもう必然としか思えない。MJプロ養成講座とclubhouseで話し終えた私の中で妄想は果てしなく広がり、それはいつか必ず叶えたい夢の企画となった。

そしてなによりこの企画を是非とも叶えたいと思えた原動力になったのが、『成しとげる力』を開くと最初に目に飛び込んでくる永守さん自身から発せられたこの言葉だった。

“分不相応でもかまわない。
大言壮語でもいいから、
気宇壮大な夢を抱き、
その夢をあきらめずもち続けること。
そして、倦まず弛まず努力を続けることだ。
そうすれば、必ずや幸運の女神は微笑み、努力が報われるときがくる。”

―永守重信氏『成しとげる力』より引用

俄然勇気が湧いてきた。

 

2件のコメント

妙子さん、お久しぶりです!

偶然じゃない出会いにワクワクしすぎて壮大な夢を抱いてしまいました(^^;
ぜひ、妙子さんにもこのプロジェクトに参加してほしいです。
追って参加者募集案内記事も出しますのでよろしくお願いしますm(__)m

コメントを残す

ABOUT US
永安英美子
神奈川県横浜市在住。3人の息子の母です。お母さん大学と出会ったことで51歳で横浜市立中学校正教員になる夢を叶え、2019年3月に定年退職しました。2019年のクリスマスに初孫が生まれました。そして2022年の秋に二人目の孫が誕生しました。小田和正さん、親子ユニットのダ・カーポさん、宝塚歌劇団宙組の桜木みなとさんのファンです。趣味は劇場通い、断捨離です。船は見るのも乗るのも大好きです。常に夢を追いかけている人生です。どうぞよろしくお願いいたします。