お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

成しとげた母たち②【Nidec本社1001会議室にて】

記念写真でいったん心が和んだお母さんたちだったが、10階の会議室は大きな楕円形の円卓を囲んだ大変立派な場所だったため、着席後は再び緊張モードに。

その空気を一瞬にして読み取った永守さんは、開口一番「1番遠い人はどこから?」と質問。間髪入れず藤本さんが「福岡」と答えてアイスブレイクとなった。

「講演会」での永守さんのお話は、モーター事業に関することについては、ニデックのオルゴールギャラリーが世界でNO1を誇ること、世界の豪華客船の9割はニデック製の発電器を搭載していること、家電や車のモーターなどを例にあげてお母さんたちが理解しやすい内容に徹してくださった。

モーターの話をしている永守さんはことばにまったく淀みがなく、自らの手でこの会社を興し、自らの手でこの会社を成長させて来た自信と誇りに満ち溢れていた。

そして京都先端科学大学の経営者としては、偏差値教育と日本の従来型の大学教育に対する苦言を呈するとともに、高度な英語力を身につけるために「英語で学ぶ」事の重要性を熱く語った。

大切なのはどの学校に入るかではなく、「自分は何をしたいか」ということ。そのために子どもには学校の勉強を押し付けず、子どもが興味のあること、やりたいことをさせて欲しいと強調。

永守さん自身は会社が忙しかったため子育ては奥様に任せきりにしていたらしいが、息子さんたちが「起業したい」と言って来た時には自ら会社経営のことを教えたそう。今では息子さんたちはお2人とも経営者としてご活躍されている。そして永守さんは息子さんたちの誰よりも頼れる相談相手なのだろうと想像がつく。

ひと通り話し終えたところで質問タイム。永守さんが挙手を募ると最初に勢いよく手を挙げたのは福岡から参加の池田さん。目をキラキラ輝かせたお母さんたちが次々と手を挙げ、一人ひとりに丁寧に答える永守さん。到底時間内には収まらず、残る質問は昼食を囲みながらとなった。

Nidec 社から用意していただいた昼食はとても豪華で美味しい和食のお弁当。ペットボトルのお茶はなんとニデック社のPB商品。ボトルの題字は永守さんによるもの。

食事をしながら質問タイムは続く。永守さんはどんどん口が滑らかになって来て、答えの中身が質問の内容にとどまらなくなることもしばしば。それだけお母さんたちに誠実に向き合っているということ。かくして質問は全員からのものとなった。

(それぞれの質問と永守さんの答えはきっと各々の報告記事で挙げられると思うのでそれをお楽しみに!)

私は自分の番が来るまで質問内容が二転三転し、頭がぐるぐるしていたため、もう他のお母さんの質問内容も永守さんの回答もほぼ頭に入って来ず。しかも数日前から喉の調子が優れず、この日は朝から声が出なくなっていた。

お隣の田端さんまで回り、とうとう私の番が来た。名前を名乗り、緊張で喉を痛めたと言い訳すると、「こんなおっさんのために緊張しなくていい」と優しいお言葉。しかし、さらに緊張は続く。永守さんが夫について何か言ってくれていたが、もはや耳に入って来ず。咄嗟に私の口をついて出た質問は、

「日本の子育ての応援団長になっていただけますか?」

いきなり、そんなことを言われて一瞬困った様子の永守さんだったが、やはりタダモノではない。驚きの返しが飛んできた。

(Nidec社員である)我が夫の働きによって考える。だから夫の尻を叩けと!

そんな、殺生な、、、そんな、責任重大な、、、とは思いつつ、

「これ以上ニデックの株価が下がらないよう頑張ってもらいます!」

と大見栄を切ってしまったのだった。

そこからは食後のコーヒーの味もわからなくなっていた。

全員が質問を終える頃には予定の時刻をとうに過ぎていたが、お待ちかねのブレストタイム「永守さんは○○です」でもう一盛り上がり。事前に用意していたことばばかりではなく、永守さんの人ととなりを知った上で発せられたことばはとても温かいものばかりだった。

締めは藤本さんによる、永守さんへの4つのお願い事と水上勉著『ブンナよ、木からおりてこい』(感想文の宿題付き)、そしてここに集えなかった仲間たちも含めプロジェクトに参加した全員の名前が印刷された「永守さんは○○です」の贈呈。

それを手に取って広げ、しばし見入った後で「いらち」に反応。「確かにそうやなあ」と素直に認める永守さん。その姿を笑顔で見守るお母さんたち。

残念ながら奥様からのNGが出ていてハグは無しになったが、それぞれが持参したとっておきのお土産を受け取り、全員と握手を交わし、超ごきげんで永守さんは会議室を後にされた。

永守さんを饒舌にし、無機質な会議室をこれ以上ないと思えるほど温かな空間に変え、予定の時間を遥かに超えたばかりか「次回は一泊二日で」と次の永守さんとの約束まで取り付けて、初陣を無事に「成しとげた母たち」であった。

(ひとりごと)

永守さんとお母さんたちのやり取りを後方から終始にこやかに見守り続けていた秘書室長の平田さん。永守さんのことを「尊敬しています」と目を細めながら話されていたのが印象的だった。永守さんのどのような発言にも感情的になることが無さそうな、器の大きそうな聡明な方。書道も素晴らしい腕前だそう。

(③へ続く)

⚫️成しとげる母力プロジェクト

https://www.okaasan.net/nashitogeru-boriki/

⚫️その他の記事

https://www.okaasan.net/category/hyakumanboriki/nashitogeruboriki/

6件のコメント

さすがの永安さんの記事。
現地に行けなかった私も参加できたような不思議な気分になっています。
お弁当の中身、地味に気になっていた!(笑)
お茶のPB商品なんてあるんですね~びっくり!次の推しモンにしましょう!
緑のエレベーター、食後のコーヒー、みんなとは違った写真、秘書の方のお人柄まで!
記事に残すぞという、熱いMJ魂を感じます。
声がでなくなってたんですね…
きっと当日まで、永安さん心休まる日がなかったのでは…とお気持ちお察しします。
そんな中最後まで報告記事を書き上げようとしてるのがすごい!
気持ちが高ぶりすぎて発熱注意です!(笑)
体調早く良くなりますように!

脇門さん,ありがとうございます。

少しでも現地の様子が伝わっていれば嬉しいです。お弁当の中身も!(笑)

実は写真については自分で撮ったものはほぼ無くて、アルバムに共有していただいたものをお借りしています。

Nidec 茶、推していきます‼️

帰宅後耳鼻科にかかり、声帯が腫れていることがわかりました。緊張すると声帯に来ます。

今夜の報告会で声を出せるとよいのですが。

素晴らしいレポートありがとうございます!
ほんと、わたしも行った気になれます。
永安さん、そこまで緊張されたとは⋯

永守さんの「おっさんにそこまで緊張しなくてもいい」の言葉、あったかい♡

永守さんの本当の人となりがとてもよく伝わるレポート、そしてそれを引き出したお母さんたち、
やっぱりすごい!

天野さん、ありがとうございます。

はい、肝心な時にとても緊張しいです。怒られるかと思いきや、優しいお言葉に感激しました。

永守さんの人の良さとたくさんの名言を引き出したお母さんたち、本当にすごい‼️

天野さんが参加されていたらもっと盛り上がったに違いないです!

ぜひ、次回を楽しみにしていてくださいね。

永安さん

さすがのレポートです!

お弁当のご紹介がとても永守さんらしいと思っちゃいました。「美味しいかと言われればびっくりするほどおいしくはないが、そんなにまずくもないお弁当」こんな感じの紹介だったよ~な。ユーモラスな人でした。
私は記事がまだ書けていません(^^;纏まりきれていません。ここずっと頑張っていますがなかなか難しい。「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」。精神が大事なのに~お尻ペンペンです。

田端さん、ありがとうございます。そして本当にお疲れ様でした。

お弁当は絶対載せたいと思っていましたが、お茶の写真以外はアルバムからお借りしました。

永守さんお弁当の説明はユーモアがありましたね。ハードル下げてフタをあげてビックリ‼️
魚だけでなくステーキもウナギも入っているとは!あとフルーツも多くて嬉しかったです。

お茶のボトルの題字には驚きました。このお茶も推していこうと思います。

じっくり熟成された田端さんの記事も楽しみにしています。

一緒に参加してくださったご友人にもどうぞ宜しくお伝えくださいね。

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ABOUT US
永安英美子
神奈川県横浜市在住。3人の息子の母です。お母さん大学と出会ったことで51歳で横浜市立中学校正教員になる夢を叶え、2019年3月に定年退職しました。2019年のクリスマスに初孫が生まれました。そして2022年の秋に二人目の孫が誕生しました。小田和正さん、親子ユニットのダ・カーポさん、宝塚歌劇団宙組の桜木みなとさんのファンです。趣味は劇場通い、断捨離です。船は見るのも乗るのも大好きです。常に夢を追いかけている人生です。どうぞよろしくお願いいたします。