生存とか、生き残るという意味を持つ「サバイバル」。この言葉を、最近耳にすることが増えました。
難破した船が無人島に漂着し、わずかな道具と知識を使って、そこに存在する動植物や、流れ着いた物を使い工夫しながら生き延びるーーそんな物語を想像します。
これは探検家や冒険家だけの特別な話ではなく、私たちの日常にも重なります。さまざまな事件や自然災害など、予期せぬ事態に直面した時、どう行動するかが問われるからです。
人は空気がなければ3分、水がなければ3日間、そしてエネルギーになる食料がなければ3週間しか生きられないといわれています。
こうした危機に出会った時に大切なのは、特別な技術ではなく、自ら考え対応する、強い自立心です。
しかし現実は、あらゆる情報過多の中でAIの助けもあり、つい他力本願になりがちです。
どんな状況下でも、自分で決断し、柔軟に適応できる力こそ真の「自立心」でしょう。
母親は出産と子育てという大きな役割の中で、強い精神力と人を見る洞察力を自然に育んでいます。ぜひ自らが教師となり、子どもに「自分を知り、自ら考える力」を授けてほしいと思います。

株式会社エイアンドエフ創業者・現会長
赤津孝夫
お母さん業界新聞10月号

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