お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

2026年 初夢妄想企画 特集 母ゴコロ横丁

あるまちに、お母さんを笑顔にする「母ゴコロ横丁」というストリート(商店街)ができました。

「ただ今テナント募集中!」という広告、いや宿題を出したら、テナントに入りたいお母さんたちが集まってくれました。どれもお母さんが笑顔になるお店ばかり。2026年のお母さん大学のミッション

は「マザージャーナリズム〜半径3メートルの世界から未来を考える」。日本中のお母さんたちが、少しずつ知恵を出し合ってつながれば、素敵な街になるに決まっています。これは夢ではなく、

現実でしょうか⁉  そんなことを思いながら、商店街を歩いてみてください。

    母ゴコロが未来をつくる マザージャーナリズム2026

昨年末、「母たちが旅する日本〜みんなでつくる母地名マップ」を特集し、お母さんたちがペンを持って旅をした。そして今回、2026年の幕開けは、初夢妄想企画として、みんなで一つの商店街をつくってみた。

日本中どこへ行っても、シャッター通り商店街のなんと多いことか。かつてはたくさんの人でにぎわっていただろう商店街が、寂れてしまったのはなぜだろう。

少子化や不景気もあるだろう。だが人々が集う理由や役割、そして関係性が失われていった結果に違いない。

商店街には、魚屋さんに八百屋さん、お総菜屋さんに漬物屋さん…それぞれのお店の匂い、お客さんとの掛け合いや子どもたちの笑い声が溢れていたはずだが、今は静かで、少しだけ時間が止まったように見える。

もし、その静寂に、母たちの妄想が入り込んだら——。そんな問いから、「母ゴコロ横丁」は生まれた。

ここには、抱っこしてもらいながら熱々のおでんを食べる店、お母さんがゆっくりお風呂に入れる銭湯、不登校の子どもが先生になる学校、そして誰かの宣言をみんなで応援する甘味処が並ぶ。どの店も特別なことはしていない。ただ、母たちの日常にある「こうなればいいのに」という小さな願いを、そのままカタチにしただけだ。

子育て中の母親が担っている育児や家事は、仕事の成果が見えにくい。抱っこも看病も、寄り添う時間も母ゴコロも、数値で示すことはできないため、社会の評価表に載ることはない。気づけば、母たちは「働くか、育てるか」という二択の前に立たされている。

しかし、母ゴコロ横丁はその問いをやさしくひっくり返す。「子育ての時間そのものが、仕事につながる」「母歴こそが誰かの役に立つキャリア」という声が、ここでは自然に交わされる。

ここでは、赤ちゃんが真ん中にいる。泣いてもいい、どこで授乳してもいい。誰かが抱っこし、誰かが代わりに見守る。子育て経験のないおじいちゃんは子どもをじっと見守り、子どもたちが先生になる。

そもそも、子どもが行けない学校とは何? その問いを考えない、矛盾を感じない社会とは…。

地方と都市、働ける人と働けない人、若い人と年を重ねた人…。いつの間にか私たちが引いてきた線が、この横丁ではとけていくようだ。

「あなたの力が社会に必要だ」そう言われる場所があるだけで、人は前を向いて歩いていける。商店街の再生とは、建物を直すことではなく、これまで当たり前すぎて価値として扱われなかった、母たちの子育ての経験や子どもたちの力を、もう一度、街の主役に据えることだ。

妄想は、決して現実逃避ではない。「まだ名前のついていない社会のニーズ」を先取りする力である。母たちが言葉にした小さな妄想は、やがて「母ゴコロ横丁」というカタチになり、街の灯りになっていく。普通のお母さんたちが街を動かし、未来の地域創生を担っていく時代。

これからは、働く時間や量は人生のフェーズによって変わり、母歴そのものがキャリアになる。それを認め合う社会設計こそが、持続可能な街へ。

母たちは半径3メートルの世界を「視て」、父たちは、地球規模で世界を「観る」。 

母ゴコロ横丁に並ぶ店は、どれも利益最大化を目的としていない。けれど、誰かが笑顔になり、明日からがんばろうと思えるエネルギーこそ、街に必要なもの。それは結果として、地域に人を呼び、仕事を生み、経済を動かす力となる。

母ゴコロ横丁では、今日も誰かがペンを持ち、赤ちゃんを抱っこし、子どもの手を引き、「大丈夫?」と声をかけてくれる。その風景がある限り、街は息をし続ける。母ゴコロ横丁は、今ここから始められる、母たちの物語なのだ。

母ゴコロ横丁は問いかけている。

——この社会は、子育てという経験や価値、わが子を愛する母ゴコロを最大限、生かしているのだろうか。

その問いに向き合うことこそが、次の時代の地域と働き方をつくる第一歩になるに違いない。

「お母さんが子育てに夢を描ける社会」を目指し、活動して35年。お母さん業界新聞は、今年も改めて「マザージャーナリズム〜半径3メートルの世界から未来を考える」の視点から、社会にさまざまな問題提起をしてまいります。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

(編集部一同)

2026年1月 特集

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