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【そのまんま家族】息子が教えてくれた、これ以上ない幸せな日々

3年前、大きな産声を上げ生まれてきた次男。顔を見てすぐに胸騒ぎがした。

数時間後、赤ちゃんだけ大きな病院に搬送され、NICUに入院。4週間後の退院時、T21(ダウン症)と診断された。

障害者施設で働いていた私たち夫婦、わが子が障害をもって生まれてくるとは思ってもいなかった。

それからは懸命な日々だった。長男にはどう伝える? 療育はいつからどこで? この子にしてあげられることは何だろう?

ダウン症の子を背負い、どう暮らしていくのか…。

彼の世界を広げるために必死だったが、そうではないことに気づいた。彼が私たちの世界を広げてくれているのだ。

療育やダウン症の会で出会ったママ友とは、家族ぐるみでバーベキューをするほど仲良くなった。

何でも話せる深いつながりは、とてもありがたい。長男も同じ境遇のきょうだい児同士、話が合うようだ。

夫は次男が生まれた年に就農。とっても甘いトマトを育てながら、将来は、障害を持った人たちが集えるような場所にしたいと考えている。

成長がゆっくりな次男のおかげで、長男のことも含め、すべては当たり前ではなく、奇跡なのだと感じるように。

目まぐるしい毎日だが、普通に暮らしている。この一日一日が、これ以上ない幸せな時間だと感じる。

(一木里絵)

お母さん業界新聞ちっご版3月号 そのまんま家族

 

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ABOUT US
池田彩お母さん大学福岡支局長
お母さん大学福岡(ちっご)支局長/元お母さん業界新聞ちっご版編集長。長女が1歳の頃にお母さん大学に出会いマザージャーナリストに。ペンを持ったことで視点が変化し、「お母さんになれてよかった!」と心から感じる。久留米で活動をスタートして13年。現在は、久留米市合川町の「松葉荘」で居場所づくりをしながら、九州中のお母さんにお母さん業界新聞を届けようと奮闘中。3児(中3、小6、小2)の母/MJプロ/みそまるマスター/みそソムリエ