お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

【卒母・特集⑫】息子の人生は息子のもの私の人生は私のもの

「お母さんは一生お母さん」と思うようになって久しく、わが息子殿はめでたく成人を迎え、就職も決まってあとは卒業を待つのみ。

子育て20年といってもまだまだひよっこ、一喜一憂の日々です。

息子殿を妊娠した年、わが家の軒先にツバメの巣ができました。観察していると、親鳥は毎日交代で卵を抱いて温めていました。雛が孵ると雨の日も風の日もせっせと餌を運んで与えます。

3週間ほどすると子どもたちは親鳥と変わらない大きさに成長し、仲間のもとへ巣立っていました。

近頃そのことをよく思い出し、お母さんの仕事はせっせと働いてごはんを食べさせることかなぁと。それならうちは卒母なのかもしれません。

ツバメの巣立ちを見ながら「子どもはいつか私たちを踏み台に外へ出て行くもの」と感じていました。

お互いの人生はちょっとの間一緒のように思えたけどもそうじゃない。

親子だけど別の人間で、ただ私を選んで出てきてくれただけなのかもしれません。

(横山貴江)

(お母さん業界新聞1712/特集 卒母)