お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

振り返り道

振り返り 振り返り
君は行く。

いつもの負けん気はすっかり息を潜め
まゆ毛を八の字にしながら
振り返る。
母さんがいることを確かめると
りんごのほっぺをゆるめて
また進む。

しゅんとしては振り返り、
母さんを確かめれば
また進む。

振り返り 振り返り
君は行く。

いつか、振り返らずに
前だけ見て進む日が来ても
母さんは、やっぱり君の後ろにいるだろう。
幼かったあの日のように
君がいつ振り返ってもいいように。

りんごのほっぺはなくなっても
少し精悍になった頬をゆるめて
また進めるように。

そして私が逝く日には
私が振り返るだろう。
そうやって送り出して誰もいなくなった
遥かな道のりをちゃんと確かめて
初めて安堵して
逝くのだろう。

(益子由実/1708母ゴコロ)

3件のコメント

花島さんありがとうございます。
同じ気持ち・・・とてもうれしいです。
子どもの今ここ、に集中しがちですが、
ふと視野をパノラマみたいにぐっと引いてみると
なんだか日々のわさわさした気持ちも
すうっと消えていくようでした。

コメントを残す