お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

介護しない介護

先日、夫の父が急病で倒れた
救急で病院へ搬送されて、心配していたところ、
ガンのステージ4と同等の診断だった
78歳のお父様。積極的な手術はしない方針となり
ホルモン剤で治療という事となった

夫の実家には同居しているお母様だけ。

夫も、夫の弟も、子育て真っ只中の家庭

入院中のお父様の診断は、かなり悪い様子で、
退院した後は、今まで通りには生活が遅れない見通し

妻であるお母様には、その予想は受け止めたくない現実で
ただ目の前に見えた、手術はしなくて薬で治療できる
退院できる。
それだけしか受け止めていない様子。

さあ、これから予想される最悪のパターンは?

深く考えず、お父様の退院を迎え、今まで通りの生活をおくろうとする。
病後だから気はつかうけれど、座敷に布団での生活で、寝起きが困難なお父様は、次第に寝たきりになる。
排泄のお世話が必要になり、介護はお母様のかなりな負担として降りかかる。
疲弊疲労がすぐにピークになり、息子である夫や夫の弟にヘルプを要請し、妻たちが仕方なく派遣されて、親の介護の構図が出来上がる。介護疲れからお母様も次第に介護を要するようになり、子育てと介護のダブルケアを請け負わなければならない結末。

でも、今はそんな結末は回避できる!
親の介護は子の責任!そんなこと無い!

子育てだって地域でやれる時代よ?介護だって地域でやれるのでは?
と、早速夫の実家の地域の『地域包括支援センター』を調べて連絡した。
子育て真っ只中の世帯だから、離れて暮らす親の介護が困難な事、お父様の現状と、これから予想される助けが必要な状況、お母様を助けてほしい。
それだけをつたえたら、迅速にお母様に連絡を取ってくれた。
入院先の病院も、医療ソーシャルワーカーを通じて、退院後の体制について、問題点を洗い出して、地域包括支援センターと連携してくれた。
地域包括支援センターさんは、夫の実家に出向いてくれて、実際の退院後の生活で必要な手続きや、道具について現地を見て手配してくれた。しかも、介護認定の担当者も同行して来てくれて、認定の面談日まですぐに決めてくれた。
入院して、診断と方針が決まって、たった三日で、地域と医療とが連携して、お母様をサポートしてお父様の介護がスムーズに始められる体制を整えてくださった。

そして、たった一本の電話と、お母様へのアドバイスだけで、一度も現地に出向くこともなく、最悪のシナリオを回避できたのだ。

子育て中でもできる、介護しない介護。
それは、情報を得ること。
情報弱者になりがちな、当事者の高齢の親に代わって、繋がれる情報を集めること。
これは、子育てをしながらでもできる介護だと思えた。

実際は、まだまだ沢山問題や困り事は出てくるのだろうけれど、
誰も無理しない、孤独な介護にならない、
そういう地域サポートは、とても頼れると感じた。
勿論、子育てにだってそれは必要で、
核家族で産後に不安を感じる人たちにこそ、沢山情報提供されるべきだと改めて感じた。
産前産後に、沢山選択肢を得られて、地域サポートを受けられる情報が豊富にあれば、産後の孤育てだって減らせると思う。

介護も子育ても、みんなでできる社会は必ず必要になる!

1件のコメント

記事、ありがとうー--。
ほんとこれから我が家にもおしよせてくるかもしれないことなので、
勉強させてもらいました!!

これからもこうしていろいろ教えてくださいねー

コメントを残す

ABOUT US
薄 祥子
三人の男の子のお母さん、物流会社の会社員、九州男児の夫の有能な妻(のつもり)、お母さん大学生、そして今年MJプロとなりました。他にも、育休後アドバイザーとして活動中。地区子供会取り纏め役も三期目。1日が24時間では足りない日々です。