作:多屋光孫
汐文社/1870円
同じ場所に棲み、同じ「えさ」を食べる生き物たち。それぞれ少しずつ違う食べ方で、上手く共存する姿は慎ましく美しい。誰かから奪わず、必要なものだけを得て生きる潔さ。それは、大人が忘れかけていたこと。なんともいえないほど魅力的で力強い絵が、わが家の小さな兄弟のように見えてきて、引き込まれる。 (福成秀美)
詩:内田麟太郎 絵:高畠純
アリス館/1430円
うししか出てこない、うしだらけのお話。うしがうしろを振り向くとうしがいた。ページをめくるとうし! 次のページもうし! どんどん増えてどうなるの!? 絵本の中がうしだらけ!うしのコミカルな表情に癒され、最後のセリフはクスッと笑えてほっこり。面白すぎてもウシわけない、うしからのメッセージ! (中谷章子)
文:さくまゆみこ 絵:保立葉菜
BL 出版/1980円
穏やかでやさしい家族がいた。お母さんは、わが子に聞かせるおはなしをプレゼントしようと旅に出る。だが、おはなしを待つのはわが子だけではなかった。おはなしは誰かが語り継いでくれたから今の自分にも残っていると気づかされる。頁を開くたびに現れる、アフリカンファブリックのような色鮮やかな版画に、目を奪われる。(吉村優)
文:おーなり由子 絵:はたこうしろう
ほるぷ出版/1650円
おちばのお山にザブンとダイブ! 歩くとカサカサ大合唱。ヒラヒラ木の葉が踊り出す。色とりどりの葉っぱと遊んだ、懐かしいあの日を思い出す“おちば”が主役のお話。わが子はスマホやゲームが大好き。だけど自然の中で遊ぶ子どもは、お日様みたいに笑うんだ。秋を相手に、子どもたちと全身で遊びたくなる一冊。 (椛島里美)
文:ヘイス・ファン・デア・ハメン 絵:ハネケ・シーメンスマ 訳:野坂悦子
化学同人/2420円
周りと距離を置いていたオオカミ。ある日おうさまに助けを求められ、おしろへ向かう旅へ。だが道のりは遠くなかなか辿り着けず、避けていた仲間たちが手を差し伸べてくれる。オオカミはおうさまに会えるのか? 仲間との関係は? 娘がトラブルに巻き込まれた時、相手の友だちと関係を絶つことを思い留まらせてくれた本。(田久保薫子)
お母さん業界新聞11月号 えほん箱
































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