お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

彼女が大切にしてくれているその時間を守る、ということ

 

「週末は何をしますか?」

いつものように、笑顔でそう聞いてPC画面を閉じた数日後、まさか状況が一変、街が攻撃を受けるなんて…。

 

新婚時代に4年間暮らした街、アラブ首長国連邦のアブダビ。私は日本語教師をしていました。それから月日は流れ、当時からの生徒さんが「レッスンを心待ちにしています!」と言ってくれて、15年ぶりにオンラインの日本語レッスンを再開したのは2月のこと。

2回目のレッスンが終わり、宿題の連絡をしたのは2月28日の朝。その数時間後に湾岸諸国がイランから、アメリカとイスラエルからの攻撃の報復として、一部が被害を受けました。

大切な人が遠くの国にいるというのは、こうも胸が痛むのか。心がざわざわ。アブダビにいるみんなの顔、街の空気、そういうのを思い出し、ニュースに反応してしまいます。

でも彼女から届いたメッセージは、「できるだけ日常を大切にしたい。何かない限り、いつも通りレッスンをお願いします」。

そう、わたしがすることは心配を送ることじゃなく、彼女が大切にしてくれている日常の一部を守ること。そう改めて思って木曜日のレッスン時間を待っていました。

そして無事にレッスンスタート!思わず、画面越しにエアハグをし、会いたい人に会える喜びを強く強く感じました。

彼女はいつもの笑顔を見せてくれて、街も家族も日常に戻れるところは戻っていることを教えてくれました。それでも、夜中に警報が鳴ったり、宿題(あえて集中したかったのかも)中に遠くに響く迎撃音を聞きながらこの数日を過ごしていたようです。

レッスンの最後にした「〇〇がすきです/きらいです」の練習の時には、

「めぐみさん、warは日本語で何ですか?」という質問の後に、すかさず

「わたしは せんそうが 大きらいです」と彼女。

いままで自分の趣味や好みの話、街や文化の話が多かったのに、突如、置かれた状況からの言葉は何よりも現実味をおびていました。私も大きらいです。いやだね、いやだよね。深くうなずき合いました。

イスラム教徒の方々は、今はラマダン(断食期)の真っ最中。来週にはラマダン明けの休み「イード」がやってきます。

「旅行が大好きだけど、今回は行けるかな。。いまは行きたいところを思い浮かべるんですよね」

日本語レッスンはたった1時間。 でもその時間が、彼女の「こうしたい」「こうありたい」という願いを放てる場所になればいいなと、切に思いました。

私ができることは小さいけれど。今週もまた、笑顔で彼女に会えますように。 そしてアブダビには日本人のお友達も何人もいます。アブダビにいる、日本に戻るに関わらず、みんなの無事を心から願っています。

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ABOUT US
山﨑恵
肝っ玉母ちゃんに憧れる繊細母ちゃん。アメリカで子育てをスタートさせるも、第二子出産後に産後うつになる。あの頃の自分にも、いま同じ思いをしている お母さんにも言ってあげたい。「いろいろあるけど、それでも大丈夫だよ」って。数年前、夫の実家の横須賀にあるカフェでお母さん業界新聞を手にとる。 配ってくれた人がいて、ここにたどり着いたご縁に感謝! このままの「お母さんであるわたし」でペンを持ち、人と社会とつながりたい。いまは地元埼玉県川口市で子育て・自分育ての根っこを下ろし中。 最近はまっているお灸でぽかぽかするのが至福の時。子ども/小6男、小3女