いわたさん: はじめの数ページは自分の育児を思い出して、泣きながら絵本を描きました。お母さんにかかる責任に、「私次第でどうにでもなってしまう」というこわさがあったんです。でも、大きな木のシーンを描いた時は楽しく筆が進んで、本当に幸せな気持ちでした。
今なら、もっとはじめから子育てを楽しんでよかったんだなと思います。自分のことすごくほめてあげてよかったし、お母さんたちすごい!って言いたいです。一番苦しかった時、私は「助けて」が言えなかったですが、いまのお母さんたちには勇気をもって、困ってるって伝えてほしいです。
リュウさん(中国出身): 来日して13年ですが、ママになってからまた別の世界に入ったような思いで、コロナ禍での出産は本当に不安でした。でも支援センターや周囲の方のサポートのおかげで、ようやく「わかってきた」と思えるようになりました。子育てに関する制度などの情報が届き、ママ同士の横のつながりがあるだけで、安心感は全く違います。
ザヤさん(ネパール出身): 18年前に夫の仕事で日本に来た時は言葉も文化もわからず、1人目の時は本当に大変だったしさみしかったけど、少しずつ言葉も覚えて、いろんな周りの方の協力もあって2人目はだいぶ楽になりました。私が伝えたいのは、「自分らしく、自分のペースで」ということ。誰かと比べるのではなく、お母さんがハッピーでいれば、子どもも街もハッピーになります。外国のママでも日本のママでも子育てしている方たちが何かしらで気持ちでわかる、触れ合える場所があったらいいですね。

アフィファさん(バングラディシュでの育児経験): 2人目まで日本で出産をしました。育児も家事も一人でやるのが当然というのは、ちょっと寂しかったです。バングラデシュの大家族の中で始まった3人目の育児は、本当にラクでした。おじさんとかおばさんとかいとことか、その家に関わっている人たちみんなで子どもを見てくれてるんですね。日本に戻ってきて「これをしなきゃ」というのが学校でもあると思いますが、みんな違って当たり前なんだよ、と自分らしく子どもに伝えてほしいです。
織田博子さん(漫画家): 著書『世界の子育て くらべてみたら 心がふわっとラクになった』のために40か国以上の方にインタビューして、MTJのお母さんたちにも話を聞きました。自分の知らない国で、子育ての途中からMTJのお母さんたちのための活動をしているみなさんは、すごく能力が高くて行動力があって、素敵でチャーミング。その人たちに触れられるというのは私にとってとても楽しいことです。
私は東京で核家族として3人の子育てをしていますが、孤独を感じていた時に同じマンションに暮らすミャンマー人のおばちゃんが毎日料理を届けてくれました。お母さんのように接してくれて、そうやっていろんな価値観や文化のなかで子育てをするっていうのは、すごく豊かなことだなと思っています。「21世紀の実家」は、血縁関係だけじゃなく、周囲の大人を全部巻き込んだいろんな人間関係があっていいんじゃないかなと思っています。

坪野谷さん:ありがとうございます。みんなのちょっとずつ気持ちを伝えながら、多文化の知恵を持ち寄って、心地いい横のつながりを作りたいですね。21世紀の子育ての拠り所みたいなものを作っていけたらいいなという風に思っております。

何度もうなずきながら。「大きな木」のしたで、赤ちゃんを抱きながら話に耳を傾ける日本のお母さんたち。軽やかな笑顔で会場を後にした姿が印象的だった。
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いろんなやりかたで。自分のペースで。違ってたって同じだっていいんだよ。
それを母たちがまず、感じて楽しめたら、小手先のことじゃなく、気持ちをゆるめられたら、それを子どもたちに繋げられたら。どんな社会が広がっていくだろう。
この春お母さん大学では、Mother’s Tree Japanの多文化のお母さんたちを記者に迎えて交流がスタート。おいで!「大きな木のした」に。そんな時間が広がっていくことを願っています。
































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