お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

バ~カ

床にあった物にぶつかって転んだたっくん。間髪入れずに「バカ」と言って、床に対して怒った。

たっくんがはっきりしゃべれる言葉は「ブーブー」(車)「パパ」「ママ」「ちゃーちゃん」(私のこと)「うめぇ?」(おいしいという意味)「きれー」(きれい)…。

そんなたっくんが覚えた新しい言葉は、「バカ」。しかもどんなときにそれを使うかを、ちゃんと心得ている。

親(ババ)バカだが、たっくんの言う「バカ」のかわいいこと、かわいいこと。たっくんが「バカ」と言うたび、周りのみんなは「えーっ、バカだって!?」と反応するので、たっくんはとうとうそれがウケルと判断し、「バカ」を連呼するようになった。

そういえば、たいがいの子どもが「バカ」を覚えたてのころ、連呼しては喜ぶもの。おそらく3歳くらいがピークだろう。ママのバカ、○○ちゃんのバカ…。気に入らないものは片っ端から「バカ」「バカ」「バカ」…。

たっくんは1歳8か月。バカというには、ちょっと早い。しかし、これはやっぱりいけない言葉だということを教えなければならない。

そこでオババ。「たっくん、バカって言ったらいけないんだよ」と説明すると、すかさず「バカ」という言葉が返ってくる…。もはや手遅れ状態。

たっくんブームが起きてしまった。これは、やっぱり私たちにも責任あるな。何とかたっくんの次のブームをつくろうと企んでいるが、なかなかいいテーマがない。

さらに先日、最悪の事態が…。娘(ママ)が洋服にお茶をこぼしたら、またまた間髪入れずに「バ~カ」と。とうとうたっくんの「バカ」は「バ~カ」に進化した。こうなると、かわいさを通り越して憎らしくなってくるらしく、「マジで、言われたらホントに頭に来るんだよ?」と娘(笑)。

この先たっくんは、良いことも悪いことも次々覚え、その一つひとつを自分で判断していくのだろう。今の時代の子どもたちは、善悪もわからないというけれど、問題は、今の大人たちが正しい行いをしていないこと。

たっくんに「バカ」って言われると、「そうだよな」と妙に納得する自分がいて、「子どもたちは、大人たちに、本気でそう言いたいのかも」と思えるんだよね。

(藤本オババ~LIVE LIFE 2007年2月号)