お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

ぼーちゃんは、心にいるよ!

「ぼーちゃん」は、たっくんの弟か妹。空からたっくんのママを選んで来たけど、帰ってしまった。ママやパパ、そしてオババに何かを伝えにきたらしい。
不思議なことがあった。2週間くらい前だったか、たっくんの様子がかなりおかしかった。しきりに「怖い、怖い」を繰り返したり、ぐずったり、情緒不安定な日が4~5日続いたという。今にして思えば、2週間前といえば、ぼーちゃんが育たなくなっていた頃だから、帰る準備をしていたぼーちゃんことを、たっくんは知っていたのかもしれない。
「ぼーちゃんはお母さんを選んで来てくれたんです。目には見えないけれど、ぼーちゃんの魂はちゃんと生きていますよ」と、主治医の池川先生は、丁寧に娘に話してくれた。
忘れ物を取りに帰ったのか、下見に来ただけなのかわからないけれど、ちゃんと家族でお産を迎えてあげることに。そして、「ぼーちゃんが生まれたら、海がきれいな石垣島に流してあげたい」と娘。
パパは仕事を休んで自宅待機。ぼーちゃんが生まれるまでの3日間、ぼーちゃんを思い、ぼーちゃんを感じた。そしてぼーちゃんは家族みんなに見守られて、無事生まれた。
流産という悲しい思いをした娘だが、そのことで、命の大きさ、深さ、そして家族というものを感じたことだろう。
その夜、娘がいつものように「ぼーちゃんにおやすみしよう」とたっくんに言うと、いつもお腹のあたりに「バイバイ」していたたっくんが、その日、娘の胸のところに「バイバイ」したという。娘はびっくりして「ぼーちゃん、どこにいるの?」と言うと、やっぱり胸を指す。何度も聞き返したが、同じように胸のところを指差した。たっくんは、ぼーちゃんが今はもう、ママのお腹ではなく、ママの心にいることがわかっているんだ。子どもってすごい。
それから3日後、ぼーちゃんを連れて、たっくんとママとパパは、石垣島へ旅立った。
ぼーちゃんは、そこから船で10分の美しい竹富島の海で、まるで生きて泳いでいるかのように、流れていったという。海は、ママのお腹(羊水)と一緒。ぼーちゃんは、やさしいママに抱かれて気持ちよく海を泳いでいったのだろう。
4人の旅は最初で最後になったが、たっくん一家の心にずっとずっと残るだろう。ぼーちゃん、来てくれてありがとう。オババも大切なことを学びました

 

(オババの育児日記/LIVE LIFE 2007年5月号

2件のコメント

たっくん…凄い!
子どもって凄いですね✨

私も1月に竹富島に行きました。
本当に島も海も何もかも
素晴らしく美しいところで
八重山4島でもう1度来たいと
1番思った場所でした。

あの海を
ぼーちゃんは気持ちよく泳いだんだね。
ずっとずっとママと一緒だね♡

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藤本 裕子
株式会社お母さん業界新聞社 代表 お母さん大学 学長 お母さん業界新聞 編集長 娘3人、孫4人 大好きなもの:TUBE・温泉・ビール