お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

雨の中のRUN。認知症について考えた一日。

介護の日

11月11日は介護の日です。
介護についての理解と認識を深め、介護サービス利用者及びその家族、介護従事者等を支援するとともに、これらの人たちを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進するために、平成19年に厚生労働省が、高齢者や障害者等に対する介護に関し、国民への啓発を重点的に実施する日を設定。

翌11月12日、この介護の日にちなんで、「RUN伴+YOKOHAMA」というイベントが神奈川県横浜市で開催されました。

「RUN伴」とは、その時の通りRUN=走る、伴=伴走。認知症の人や家族、支援者、一般の人がリレーをしながら、一つのタスキをつなぎゴールを目指すイベントです。走っても、歩いても車椅子でも応援参加でも。認知症になっても変わらない暮らしができる社会の実現を目指して活動している団体、NPO法人認知症フレンドシップクラブが登録しているもので、誰でも参加できる開かれたイベント。
今回は「RUN伴+(プラス)」なので、市区町村をその単位として行われるものになります。横浜市では初めての開催とのこと。

雨天決行、結構雨天…

生憎の雨。
家を出た時は、フードを被って小走りで駅に向かいました。
家から30分、今日はRUNだから、と気合を入れて駅まで歩きました。
ところが、JR洋光台駅に到着すると傘が必要なくらいの降りに。気温も低く、いきなりモチベーションは低下。
スタート地点となる洋光台地域ケアプラザにはスタート参加者が続々集まってきました。
はじめましてなので、今回の港南区チーム代表の三戸究允さんが「とにかく楽しみましょう、今日1日共にする仲間ですので、まずは名刺交換などを」。と話すと、一気にあたたかな雰囲気に。


挨拶して、緊張をほぐす。

元力士の鍼灸師、江里口慎吾さんからは本物の番付表を見せてもらいました。

洋光台地域ケアプラザのみなさんから激励いただきました。

聞いてないよ、ガチ走り

洋光台地域ケアプラザをいざ、出発!
あれ…?みんないきなり走り出した!
私、実は調子に乗って、全区画伴走します、と言っちゃったもんだから、
流れで走っていますが、本当は歩く程度なんでしょ、って思っていたんです。

…甘かった!
10月29日に開催された横浜マラソンで走った方や、フルリレーマラソンに出場したがちな方が布陣に組み込まれていまして、おお、なんと、時間配分などしっかりとつなげていく感じです。


こちらがフルマラソンリレーに出場したというチームの皆さんなのですが、
びっくり!
左から2番目の方は中村宣明さん。お母さん業界新聞横浜版の時に取材させていただいたことがありました!なんと超久しぶりの再会です。お互いにびっくり笑
https://www.okaasan.net/mjreport/62336/


途中景色のよいところで撮影。(という名の時間調整)
そして最初の中継地点、峰の郷。
ここでもたくさんのスタッフさんと利用者さんが待っていてくださいました。

寒いのに待っててくださる気持ちがうれしくて、握手したり、お話ししたり。
交流して、しっかりと鋭気を蓄えます。
滞在ほんの5分程度、タスキランナーを変えて出発です!

二つ目の中継地点はGallery&CafePono。
今年の9月1日にオープンしたばかりのカフェですが、小さな困りごとを地域で解決する送迎付きのカフェです。
コミュニティカフェですね。コンセプトが素敵です。
壁一面のアートギャラリーもとてもよかったです。


ここから次のフローレンスケア港南台までは、140m2分。大きな道路を渡ります。
タスキは集まっていた子どもたちに託されました。


しっかりと役目を果たす子どもたち。
3つめの中継地点フローレンスケア港南台へ到着。

4つめ港南台地域ケアプラザ。
皆さん到着を待っていてくださいます。
お茶の差し入れをいただきました!ありがとうございます!

そして港南台駅へ。
ここでRUN終了のメンバーも。
お別れです!感謝のタスキリレー。


ここから約1時間、伴走メンバーがググッと減り、距離的にも、精神的にも辛い道のりに。
でも私たちはみんな笑顔の社会のために走るわけですから、笑顔で!(でもしんどい、もう足がほぼほぼ地面から上がっていない笑)


日野南地域ケアプラザに到着〜。
ここでは、集まっていた子どもたちがたくさん待っていてくれました。


「認知症って知ってる〜?」問いかけに、それぞれの答えをくれる子どもたち。
こうやって、大人たちが、走って伝えているんだよっていうと、キラキラ目を輝かせて、「すごい〜〜」と応援してくれました。


横浜市民の皆さんはおわかりでしょうか。
ここから野庭団地(のばだんち)という丘を登ります。ここにきてこの坂道はあまりにも酷ではありませんか…。
私はもう、歩きました(悔)。


坂が長いのよ、そして。。。


到着したのは8か所目の中継地点、野庭地域ケアプラザ。
日曜休みを振り替えて、所長さんが待っていてくれました。
あたたかいお茶もいただきました。
「ここからはもう登らないから平気だよ〜」と走っていく、ケアマネステーションの佐藤さんとニチイの鈴木さん。スマイルの阿利さんも。みなさん、タフです。


つながるクリニックからは八森さんと大友さんがタスキをつなぎます。


そして、デイサービスかけはし野庭へ。
みなさん外まで出てきてくれました、ありがたい。


やっとここまで来ました!次で休憩がとれます!
しかしながら、長距離のため、私は一旦車部隊に入れてもらうことに。
一緒に励まし合ってきた井筒さんを裏切って車に乗りました。
井筒さん笑顔で駆け抜けて行った〜〜尊敬します〜〜。


到着したのは11か所目の中継地点。菓匠 徳増。
オーナーシェフの徳増俊則さんは、2018年にTVチャンピオン『和スイーツ選手権』優勝、その他メディアにも多数出演する有名なオーナー!有名なお店です!


お忙しい中で迎えてくださいました。
実は隣のビルが前半最終中継地点のプレゼンス弐番館。
港南区代表の三戸さんの事業所です。
ここで休憩を取らせてもらいました。



徳増さんのみたらしだんごがものすごくおいしすぎて泣きそうでした。
もっとたくさん和菓子買いたかった〜。今度個人的に伺います。

どんなに辛くても、仲間がいれば、前に向かって走ることができる

暫し休憩ののち、次なる目的地は理容シセイ。
ここも長距離なのと、時間が押しているため結構走る、ということで、私はここも車に乗りました。
遅くて足を引っ張ってはならないですからね、RUN伴はチームプレイです!(言い訳ではありません)


シセイのオーナー、四静(しせい)さん。
4年前のRUN伴では走ったとのこと。90歳のお母さまも参加したとか。
RUN伴への愛情をたくさん感じました。
私たちのためにおにぎりや温かいスープ、バナナも用意してくれていました。
感激です。
そして、ここから四静さんがランナーとして参加します。
私も一緒に歩きます。
あと二つ!


14か所目の中継地点は瑞穂の大地。
クリスマス仕様(ハロウィン感も残る?)で迎えてくれました。
大歓声!!
推しうちわもつくってくれたり、感激です。
ここから、私がタスキかけさせてもらいました。
私の人生では、体育以外で競技に出ることはありませんでしたので、タスキをかけて一般道路を走る体験は初めてです。
もう、かなり枯渇している自分の体力と一緒に、いつも車では一瞬で通り抜ける鎌倉街道を走りました。


ゴールである港南中央地域ケアプラザの手前、港南区役所前で、アンカーにタスキを渡しました。
車椅子のおばあちゃん。


「ええ〜、私〜〜、どうしましょう」。と言いながら、ほかの方が意外と早く走っていくのを見て、
「もっと早く押して!」とスタッフさんに言っていました。
ゴールするんだ、という想いがメラメラしているのが伝わってきました。

そして、港南中央地域ケアプラザにゴール!!!!


素敵なボードや旗飾りがしてあって、たくさんの方が迎えてくださり、感動のゴールです。

私ごとですが、実は港南中央には10年ほど前まで、毎週子どもの水泳教室のために通っていました。私たち家族には、思い出深い場所で、水泳の待ち時間に公園を散歩したことも。
3人の子どもたち、みんなバラバラのクラスだったので、滞在時間が長かったのです。
忘れかけていた記憶に出会えて、なんだか、プレゼントをもらった気分でした。懐かしいな。

実はこの日、横浜市内のほかの区でもそれぞれタスキをつないでおり、全体のゴールが山下公園に設けられています。
エリアゴール後は山下公園集合なのです。
港南区・磯子区・金沢区チームは、ここから車で移動の予定でしたが、
鈴木さんが「私、本日、山下公園まで走るつもりで来ております」。との意思表示。

それを聞いて「え!?ジョウダン??」と、驚きを隠せない三戸さん。


結局、港南区のタスキは、鈴木さんと、そして佐藤さん2人が山下公園までつなぐことに。
先に行って待っていますよ〜。

誰かが誰かのハブに。


マリンタワーの目の前、山下公園のおまつり広場には「RUN伴」の旗が。
ここに、各区から続々と人が集まってきます。
それぞれの区で趣向を凝らし、イベントを開催。
ゴミ拾いをしながらつないだタスキ、協力して事業所をつないだタスキ、みんながよりよい社会をイメージして、人との繋がりを感じながら。このゴールは心が一つになるゴールです。


港南区チームゴールの瞬間!
みんなはじめましての出会いからほんの数時間。しっかり絆ができましたね。

今回、RUN伴+YOKOHAMAは認知症フレンドシップクラブ横浜事務局と、横浜市多業種交流会浜CHANの共同主催。
コロナ禍でリアルイベントがなかなか行われなかったこの3年間。
オンラインで話したことしかなかった人たちとも、ゴール地点で会うことができました。
これがとてもうれしかったです。
私は介護職ではないですが、誰一人取り残さない社会を目指す浜CHANに参加。
介護も、子育ても孤立せず、つながることが大切、とお母さんたちにも伝えていけたらと活動に加わっています。子育てをしながら看護師や介護職で働くママたちもたくさんいます。
ダブルケアをしている方も。
誰もがいつか認知症になるのは、自然の摂理です。
たとえその時が来ても、私らしく過ごせる世の中だったらいいなと思います。


自転車で並走してくれた岩田さん、車を出してくれた中澤さん、岩本さん。
一眼レフを構えて撮影をしてくれた村田さん。
裏方さんの支えがなければ、イベントは成立しないのです。ありがとうございます。


RUN伴+YOKOHAMA 終わりっ!!お疲れ様でした!!

来年は、お母さん大学チームをつくれるかもね。
そういえば、マラソンの記事を書いていた山中さんがガチ走りを担ってくれるかしら?
赤ちゃんをおんぶしながら、みなとみらいを闊歩するのもよいのでは…ね、岸さん!

RUN伴+YOKOHAMA中継リスト
https://maps.app.goo.gl/jJkesfXKDWkVq96W6https://maps.app.goo.gl/jJkesfXKDWkVq96W6

 

5件のコメント

ひぃー!!!すごい!!最後まで読み終える頃には私には到底無理だと思いました!笑
植地さんすごい!!!
みなさんのあたたかな雰囲気が伝わりました!
お母さん大学チームの場合は、私は車組、お茶だし、応援という名のガヤ担当、走る以外なら何でもやるんで仲間に入れてください!

盛りだくさんの記事を読み進めて、最後吹き出しました!
やばい!
走ってみたい!なんて走ったことないのに言っちゃった…笑

私ほぼ車に乗ってるかも?
おんぶラン?
ベビーカーラン?
それとも、ママチャリで伴走?
子どもたちの方がぐいぐい走るかも?
アイキャッチの写真がもう全てを物語っていますよね!最高すぎる!
誰1人取りこぼさない社会に、私も一お母さんとして参加したいと思いました。
クヨクヨしている場合ではないのかも!

あはは、勝手にすみませんw

今回、港南区はしっかり走る区間、それから走ることができない方も参加できるように歩く区間、子どもたちはすぐ近くの場所をゴールに設定など、いろいろありました。
ベビーカー区間があってもいいよね!走らなくてもいいのです。それが、RUN伴+(plus)なんだって^_^

読ませてもらって、一緒に参加した気分にさせてもらいました〜!
お母さん大学チーム、いいぃ♡

今回の企画、私の家族にとっても無縁な話じゃなくて。
次兄は知的障害のある自閉症ですが、走ることが大好きで、
母は兄が高校時代かな?にマラソンクラブを作りました。
そして伴走者の方と一緒に定期的に練習、
20代?にはホノルルマラソンにも参加しました!

誰かが誰かのハブになって、
一緒に走ってくれる人がいれば、越えられることってあるんですよね。
母は「純ちゃーん!!」と声を上げて応援の参加でしたが、
母として喜びの涙を流す経験、それをくれたのは次兄のホノルルマラソン
参加だったんじゃないかな、と思います。そんな思いをさせてあげられる、
純ちゃんには私は敵わないわ♡

あ、でも自分自身も中高と陸上部で、アメリカで5キロのロードレースに
参加しました。あれも乳がん予防の啓発ランだったかなぁ?
ベビーカーを押して走るパパ、仮装して走る人、、あれは98年のことだったと
思うけど、なんて明るい大会なんだ!と思いました。
結果は、10代後半の部で私は2位✨いえーい。出場者3人中2位ってこと
ですが(笑)話を盛って、武勇伝にしています。

最近ぜーんぜん走ってないな〜。何か目的がないと練習しなそうなので、
お母さん大学チーム発足、いいと思います〜✨

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ABOUT US
植地宏美
お母さん大学横浜支局。 お母さん業界新聞横浜版編集長(2019.10〜2021.12)。 長女21歳、長男17歳、次男15歳。 お母さん大学をものすごく、楽しんでいます。 結果、 お母さんをものすごく、楽しんでいます。