ママがある日突然金髪になったのは白髪を隠すためだけじゃない

『ママがある日突然金髪になったわけ』

人生で一度もぐれたことなんてないのに
「お前の母ちゃんヤンキーだ」なんて
言われるようになったのは

ママが
ある日突然
髪を金色に染めたから

 

行きつけの美容師には止められたけれど
会う人みんなにびっくりされるけれど
ママが金髪になったのは
白髪が目立つようになってきたからだけじゃない

髪が黒いころは
よく道を聞かれた
しょっちゅう勧誘された
痴漢にもあった

なによりも
可愛いあんたたちを連れているから
たくさん声をかけられた

でもね
良いことばかりじゃないの

ホームセンターで台車に乗ってはしゃぐのを止めていたら
「子育て講座に参加した方が良いですよ」と誘われたの

ぐずっているのを一生懸命あやしているのに
「うるさい」と怒鳴られたことだって当然あるわ

「お母さんの愛情があれば泣かないわよ」って
わけの分からないアドバイスもあったわね

重い荷物を持ち
子どもから目を離さず
周囲に気を使い
疲れ果てて家に戻るのよ

こんな目に遭いたくて
私「お母さん」になったんだっけ?

 

子育てしない男の人ほど
「お母さんが」って言うわ
教育がなってないって怒るのよ
ダンナも一緒ね
最初は必ずママのせいにする

言っておくけど
娘が夜泣きするのは
私のせいじゃない
聞こえるように
わざとため息つくのを
やめてほしいわ

自分の事だったら戦えるのに
怒られたら謝って
声をかけられたらどんな言葉にも笑って
「そうですね」って答えるしかなくて
それが「お母さん」だってあきらめてた

みんなで「お母さん」を責めるのよ
道ゆく見知らぬ人さえも

だからママは髪を金色に染めたの

 

すこぶる評判は悪いけど
防御の呪文は大成功よ

みんな私を避けて通るし
声もかけられない
娘の同級生も礼儀正しくしているわ

大丈夫
私は強いから
大抵の事はひとりでこなせるわ

別に助けてほしいなんて言ってない
ただ余計なことはしないでくれって言ってるの

 

子どもに外食させるなんてと
陰口をたたくのはやめなさい

あんなに怒ってかわいそうねと
後ろでささやくのはやめなさい

母乳だろうとミルクだろうと
一人っ子だろうと女の子だろうと
あなたには関係ない

黒い髪と一緒にくだらない物は捨てたの

心の中で「バンザイ」を叫ぶわ
子どもを盾に「お母さん」を傷つける人たちは
みんな気弱な人だった

 

ある日ママは髪を金色に染めたの
黒い服が似合うからじゃなくて
寝ぐせがごまかせるからだけじゃなくて
自分の中の「お母さん」を
守ることができるから

 

先日の中学校の同窓会に金髪で行ったら

みんなに驚かれた

だって自分で言うのもなんですが

わりと優等生なほうだったから

今だって

問題を起こしているわけではない

ただ金髪なだけで

 

 

子どもが小さいころは

子どもを守るために

ものすごい気を張っていて

神経過敏になっている

そこへ心無い言葉や的外れなアドバイスをされると

周りが思う以上に傷ついてしまっていた

 

「育児中に言われて嫌だった言葉ランキング」

というのが色々な子育てサイトにあるけれど

総じてトップに上がるのが

『子どもがかわいそう』という言葉

 

子どもに声をかけながら

そばにいるお母さんの子育てを

否定するという魔の呪文(笑

子連れのお母さんは声をかけやすい存在なのだろう

通りすがりの見ず知らずの人でさえ

平気でこの言葉をかけてくる

 

たぶん

お母さんが子どものためを思って

反論してこないことを知っているから

 

子連れのお母さんに

いやらしいことを言って喜ぶ

頭のおかしい男だっているのだ

 

自分が必死に頑張っていた時期だったからなのか

この時期に傷ついたことは

ひどく鮮明に残っている

 

子どもを連れての外出には

相当のパワーがいる

それなのにイヤな思いをしたせいで

外出を極力控えてしまうママだって多い

 

私は外出大好き派だったから

お出かけはたくさんしたい

でも知らない人からは声をかけられたくない

だったら声をかけづらい人になればいい

その中で一番簡単だったのが

髪の色を変えること

 

イヤなことを言われても

黙って受け流すという方法もあったけれど

結果的には声をかけてくる人が0になって

個人的には大成功だと思っている

それに髪の色が変わってるママも

最近増えているから

金髪なんてさほど珍しいことじゃない

 

 

イエーイ!

バンジー!!

 

 

 

 

4 件のコメント

  • 真心さんの金髪になった理由を書いてくれてありがとうございます。
    川柳が楽しいものであったし、横浜で初めて会った印象はヤンキーお母さんではないなでしたし、
    そして新サイトに書かれる記事が本質に迫るものだったからです。
    子育て時期にアウトドア派の人の苦労を知ることができてよかったと思ったのです。
    私はその反対のインドア派だったので、近所で子育て仲間を見つけられたらそれだけで満足でした。
    夫にどこかへ連れていけという願望もなく、その点では楽なはずでした。
    それがハタと気づかされたのが、子どもが小学生になって時間が取れる時期になって電車に乗って一人で
    出かけるのが怖いと感じた時がショックでした。
    裏を返せば狭い家で閉じこもった毎日を送っていたも同然だったということですから、だから引きこもりの人の
    心境はすぐに理解できましたけどね。
    社会との接点を日々の生活の中にどんなふうに取り込んでいけばいいのかということが、子育て中からの大事なことだと
    その視点に関心をもっています。

    • 金髪は今でもとっても役に立つのです。
      この間は長女がショッピングセンターで
      見知らぬ中年男性につけまわされましたが
      ママのところに戻ったらすぐに諦めていなくなったそうです。
      学校さえ厳しくなければ娘も金髪でいいのにと思います(笑

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    ABOUTこの記事をかいた人

    八木橋 真心

    日本文化をこよなく愛する2児の母。 川柳創作3か月で全国紙デビュー。以降、毎月自身の川柳コラム掲載中。 笑いあり涙ありの子育てを川柳を交えながら、ブログ、FaceBook、Instagramで発信中。