お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

ナニ言っちゃってんの???

ママたちのリアルな声

久しぶりに、東北大震災の資料映像をみた。
私は、
実際に被災した家族や友人もいて、色々な話を聞いていたし、
何度も被災地に行って、その現実を目の当たりにしたし、
だけどやっぱり、
あの黒い波が街に襲い掛かる瞬間の映像には言葉を失うし、
大川小学校の話をされれば本当に子どもたちのことやその親御さんの気持ちを想像し、いたたまれない思いがするし。
あれから出会った人たちの苦しみとそれを乗り越えた笑顔を思い出し、
とにかく気が付いたら涙が止まらなくなっていた。

今日は、
友人に声を掛けていただき、
神奈川区にある横浜市民防災センターで開催された、
「ENJOY BOSAI 2020」のイベントに行き、
かもんまゆ さんの「防災おやこカフェ」に参加してきた。

かもんまゆさんは、被災地のママたちのリアルな声をお母さんの視点で、そして、お母さんたちに分かり易く伝える。
全国で講演を行い、今回は298箇所目。
小さな子どもたちも一緒に話を聞くそのスタイルで、ママ友と話をする感覚で、お母さんたちの日常に防災がスッと入ってくる。

私たちは何か、勘違いしている。

水を買っておけばいい、食べ物を備蓄しておけばいい、
逃げる場所はあそこの学校だ、
そんな知識は何度も聞いた。

でも、どんな地震が来るのか。
どうして来るのか。
震度6ならどうなるのか、
震度7なら?
立っていられる?

何メートルの津波が来るの?
横浜には津波が来るの?
何人が避難するの?
何人が死ぬの?

かもんさんは問いかける。

「あなたは子どもや家族を守りたいですか?」

これには、ほとんどの人が手を挙げた。

「では、その準備を十分にしていますか?」

急に誰も手を挙げない。

 

ナニ言っちゃってんの???

準備もしないで守りたいなんて、おかしくない?

 

私たちは、分かっている。
必要なこと、備えなければならないこと。

だけど、していない。

それは、自分はそんな目に遭うわけがない、
自分が、自分の子どもが災害に遭って、死ぬわけがない。
そう思っているからだ。

今朝の読売新聞の1面は、南海トラフ地震について、政府の地震調査委員会が発表した今後30年以内に津波に襲われる確率を公表したという内容だった。
静岡や高知、和歌山など10都県71市区町村に、木造家屋が全壊する高さ3メートル以上の津波が非常に高い確率(26%以上)で到達するという。

今、住んでいない場所だから平気?
成長した子どもたちの進学先や就職先が、そこだとしたら?
ちょうど旅行で訪れている時だったら?
どうして自分事じゃないと思えるのだろうか。
そして、
たとえその時、緊急地震速報などが鳴り響き、
震災に直面したとしても、
怖いから、パニックに耐えられないから、
そんなこと起きていない。
そう勝手に思い込む危険なメカニズムが人間の脳にはあると、かもんさんは言った。
バイアス脳というそうだ。

最近、緊急地震速報が鳴った時、
玄関のドアを開けなかった。
避難態勢に移らなかった。
あの頃は何度もなる速報に、頭を瞬時に切り替えて、大きな地震が来てもいいように安全な場所を確保したのに。
ほら、
私も油断している。忘れている。

改めて考える。
考えることが大切だ。
とにかく最初の15分間生き延びよう!
自分の命は自分で守ろう!
小さな子どもがいる場合は、それでも一緒にいる時間とは限らない。
どうする?
何ができる?

絶対死なせたくない!!

自分で考えないと、
お母さんなのだから。
子どもにそれを伝えるのは、私たちの役目だ。

何度も言おう。
きっと子どもが思い出すのはお母さんの言葉。

「まだ、未来は変えられる」
「同じ過ちを繰り返してはいけない」

かもんさんの言葉の奥から、被災地のお母さんたちの悲痛な叫びが聞こえた。

2件のコメント

私も、かもんさんの防災ママカフェ、2回行きました。
(岡崎で、ママのための防災活動やってる団体があるのです)
あの映像はほんとにドキッとする。
でもいかんね、しばらくするとその危機感も薄れてしまう。
当時私は名古屋にいて、なんの被害もなかったから余計に。
震災直後に川崎に引っ越したから、
余震による緊急地震速報も、モニタリングポストの値が天気予報でやってたことも経験してるし知ってるのに。
かもんさんの講座受けてから、前よりはかなり準備してあるけど、たぶん足りない。

クレヨンしんちゃんの防災マンガ紹介されたかな。
うちの子はあれを丸暗記するくらい読み込んでます。

天野さん行ったことあるんだ!
すごいよね、ママたち聞いてほしい話だよね。
何度も色々な防災セミナー行くけど、結局自分が動かないとだしね。
こどもには昨日も、自分の命は自分で守るよう、言いました!
そんなことが起きませんように!!!(でも起きるよね・・・いつか)

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ABOUT US
植地宏美
お母さん大学横浜支局。 お母さん業界新聞横浜版編集長(2019.10〜2021.12)。 長女21歳、長男17歳、次男15歳。 お母さん大学をものすごく、楽しんでいます。 結果、 お母さんをものすごく、楽しんでいます。