お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

1300人の母を想う

連日ニュースで伝えられるウクライナ情勢。
戦争反対、と強く思いつつ
どこかで「そんな単純なものじゃないのかな」
「国と国の歴史や現況を完璧に理解してるわけじゃないし…」と
純粋に平和を唱えることに躊躇している自分がいる。

でも。

ウクライナは12日、
自軍の死者が1300人にのぼったと発表した。

私は平和な日本でのんびり生きてるただの主婦で
政治も国際情勢も素人だけど。
でもお母さんだから。

「1300人の死者」の
「1300人の母」を想うー。

お腹を痛めて産んだ我が子を、
愛しくて愛しくて
どんな小さな苦しみも我が身で代わってあげたいと願う我が子を、
戦争で失いたい母などいるだろうか。

ロシア兵の母のことも考える。
命令であれ自身の信じるもののためであれ、
誰かの命を奪いにいくような生き方を、
そして自身の命も失うかもしれない戦いを、
我が子にさせたい母などいるだろうか。

命懸けで祖国に残って戦う兵士の想いを、
簡単に否定することはできない。
一方的に攻められ、祖国を守れと呼びかける政府にも
一概に反対はできない。

だけど。
もし私が、ウクライナのお母さんなら。
我が子には、祖国より、土地や歴史より
自分の命を守ってほしい。逃げてほしい。
ロシアのお母さんなら
誰にも銃を向けずに生きていける道を選んでほしい。

それが理不尽な運命であっても、
この先「難民」としてのとてつもない苦労が待っているとしても。
ただ、生きていてほしい。
それがずっと先であっても
笑って過ごせる日を待って
生きていてほしい。

だから、やはり私は
被害国の懸命の政策であっても
「18歳以上の男性国民は国内に残れ」という命令にだけは
異を唱えたいと思う。

武器を持って危険な地に残ると決めた人を
讃える風潮にもNOと言いたいと思う。

「それは間違っている」と
母として言おう。
そしてその想いが
世界のどの国のお母さんにも理解されることを信じている。

今や物理的に不可能なことかもしれないが
もし、軍人も政治家も
すべての国民が避難して
土地を明け渡したとしたら
「戦勝国」はその土地をほくほくと占拠するのだろうか?
親露派の民族だけを残して実質国土を拡げるのだろうか?

そしてそれは1つの「国」が
力によって奪われたということになるのだろうか。

だとしたら「国」ってなんなんだろう。
土地?歴史?産業?
もちろんどれも大切だし簡単には捨てられない。
だけど、「国」ってやはり
生きてそこにいる「人」あってのものなんじゃないか。

命懸けで新しい命を生み出す母と
必死で生まれてきた赤ちゃん。
どんな「国民」もその繰り返しが生んだ
かけがえのない命の集まりなはず。
その命を失ってしまうのなら「国」の存在意義ってなんなのか。

答えの出ない問いを日々繰り返しつつ、
どうかこれ以上
我が子を失って涙する母が増えないことを
心から祈る。

そして、どんなに「単純」「綺麗事」と批判されようとも
戦争と、誰かに武器を向ける全ての行為に対して
いつまでもNOと言おうと思う。

12件のコメント

杉本さん、書いてくれてありがとうございます。ここ数日、言葉に
詰まっていました。いまも下書きしてたけど、出せていない記事が
あって、杉本さんの思いがそれに寄り添ってくれるような感じがして
涙が出てきた。ありがとう。まとまりがよくないかもしれ
ないけど、わたしも投稿します。

こちらこそ、読んでくださりありがとうございます。
連日の報道できっと皆言葉にできない気持ちを抱えていますよね。
結論出なくても、ありがちな言葉にしか着地できなくても
書いて残しておくことに意味があるかなと思って投稿しました。

山﨑さんの記事も、アップされたら必ず拝読します。

蘭さんありがとう。
私は上手く言葉にできなかった。
それを言葉にして出してくれてありがとう。
以前山崎さんが書いていた記事で、
「女性が国のトップだったら戦争なんて起きない」みたいなことが書いてあったけど、
そういうことなんだと思う。

そして、かの権力者にだって、母はいる。

かつて日本も、男子の命が国のために差し出される時代があった。
そんな時代に戻ってはいけない。

制裁とか、目には目をとか、
そういうことをしたって、誰も幸せにはなれないのに。

こちらこそ、シェアもしてくださりありがとうございます。

うまく言葉にできているわけではないですが、
間違いなく声や文字にして言っておかなければならないことも
あると思ってます。

戻ってはいけない時代がありますね。
誤解を招くかもしれないけど
「お国のために」という言葉は
息子には教えたくありません。

ほんとにそうですね。ウクライナのお母さんだけではなく、ロシアのお母さんもきっと涙を流していると思います。そして生命の起源を考えると、ロシアもウクライナも日本もアメリカもみんな家族なのになとも思います。

杉本さん、初めまして。

私もそう思います。
戦争はなぜなくならないのか?
私のなかにずっとある問いだけれど、答えは出ません。

みんなお母さんから産まれてきたんですものね。

初めまして、コメントありがとうございます。

なぜなくならないかの答え、出ませんね。
あるいは、納得いく答えなんて出てほしくないかもしれません…。

どんな理由があれ間違っていると、言い続けたいですね。

昨日駅前でロシアのことで街頭デモやってたんだけど、偉い人ならまだしも一般の人がこんなことやっても意味ないのにね〜と友達と話したんだと次女。
それを聞いてすごくショックでした。
私は間髪入れず、こう言いました。無駄なことだと思うかもだけど、無意味じゃない。思っているのだけでなく声に出すことに意義があって、小さな力が集まって何かが起きるかもしれないじゃない?だれかに届くかもしれない。無意味なんてことないよ」

一般市民も大勢の人が犠牲になっています。
家族がバラバラになって、なぜ平穏な日々が奪われなきゃいけないのか。
この令和の世の中、こんな理不尽なことが起きている国があるのに、やめさせられない、なんで⁉︎この戦争が無意味なことだって、なぜわからないのか…

そう考えると、子どもに発した私の言葉は、ただの偽善な気がして、それこそ無意味な気がして、無力さを痛感しました。

コメントありがとうございます。

娘さんのお言葉、考えさせられますね。
大人でさえ無力感に苛まれる世の中ですし…

でも田端さんの、娘さんへのお言葉、すごく素敵だなと思いました。
すぐにそう伝えてくれるお母さんがいて、娘さんにとって良かったと思います。

隣の1人くらいにしか届かない小さな声でも口に出すことと、
諦めて黙ってしまうこととには、
歴史を動かすくらい大きな差があることを
大人が子供に伝えていかねばですね。

お母さんのココロが、世界平和につながります。

どの国のお母さんも、思いは同じ。

それだけは、万国共通。

母ゴコロで、つながるときです。

世界中のお母さんたちと。

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ABOUT US
杉本 蘭
2019年、30歳で息子を出産。 京都出身。横浜→東京暮らしを経て、 現在は夫の駐在に帯同しUAEにて子育てライフ満喫中です。