お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

「ルポ 誰が国語力を殺すのか」を読んで

白川さんが「とにかく読んで」とおっしゃるものだから(笑)とにかく、読んでみた。

読んで、ぜひ読んで。とにかく読んで!

この本の冒頭に、「ごんぎつね」の授業中のことが書いてある。

教師が、生徒たちに「鍋で何を煮ているのか」などを話し合わせたところ、生徒たちは「兵十の母の死体を消毒している」「死体を煮て溶かしている」と回答した。

著者は、

「葬儀で村の女性たちが正装をして力を合わせて大きな鍋で何かを煮ていると書かれていることから、常識的に読めば、参列者にふるまう食事を用意している場面だと想像できるはずだ。 」

と述べ、なんて国語力を失った子どもだ!どうして想像力がなくなったのだ?と悲しんでいた。

私もおばあさんを煮るなんて発想!恐ろしすぎだし、今の子は普通じゃない!と驚いた。そして、絶対、うちの子は、よく本を読むし、家でも会話を楽しむ方だから、この本に出てくる生徒のように、間違った解釈をするはずがない!と思った。そしたら、、、

Σ(゜д゜lll)ガーン、同じことを言いだしてショックを受けた。

長女「え?おばあさんを煮たんやろ?」

次女「骨にする昔の方法やろ?」

私「んなわけないやん!!!!!参列者にふるまう食事を用意している場面やん」

長女「おばあさんの肉入り鍋?おばあさんの一部をみんなで食べて、おばあさんの分まで生きるよって、感じ?」

私「なんでよ?そんなこと言わないでよ!!!亡くなった家族の人は悲しみにくれてるから、近所の人たちが、ご飯用意してくれたりするんよ」

長女「えーーー?自分の家族じゃないのに?そんなことするん?」

私「そうだよ!ここだって、同じ部落の方が亡くなったら、村の人みんなでお葬式してたやん(今はコロナでなくなったけど)」

長女次女「そうなん?知らなかったー。。。」

そっかー。行間を読めていないとか、国語力がないとかじゃなくて、単純に文化を知らないってことじゃん。

そこから、二人で

「じゃあ。なぜ「何か」って書いたんやろ?分かりやすくみんなのためのご飯とか、豚汁とか書いてて欲しかった。「何かを煮る」って、意味深な言い方をなんでしたのか?」って話になって、

あれは、人間社会を知らないごんきつね目線で書かれた1文だ。ということは、

自分たちと同じ目線。

もしかしたら、あれ、おばあさんを煮ているんやないかない。。。。ってそうは思いたくないけど、そうだったら怖いけど、人間はあーいうことをして弔うのかな、、と少し不安になっている感情を「何かを煮る」という表現で表したのではないか

っていう考察をまとめていました。

ホッ。。。軌道修正できたみたい。

そんなわけで、ごんぎつねに関しては、読解力低下だ!と、嘆き悲しむ程のことではなくて、単純に知らないだけだったよーっ。って、著者に言いたくなった。

が、確かに読解力低下問題は、身近でもちょっと起きている気はする。お客様にしてほしくないことを「されなくて結構です」とやんわりお断りしたつもりなのに、「しなくて良い=しても良い」と捉える人が多くなった。

また、AとBの書類があって、Aが必要な時、「Aを持って来て」と言うだけでは通じない相手も多い。「Aを持って来て。Bは要りません」とまて言わないと通じないのだ。

イエスかノーか、二者択一で、ネット上のボタンをポチッとするだけで、完結していく世の中。私も処理ばかりして、感じて考えて言葉にできてないんかもしれないなー。

知らない常識も多々あるし。

言葉を大事に、感じて伝えていこう。

そんな思いを胸に、(手術前夜にこの本を読んだものですから。。)先日手術台に乗って、麻酔を打たれた際、

「痛いですか?」と聞かれ

私はちゃんと伝えよう!と「はい。腹式呼吸をする際、背中が膨らみますよね?何か生ぬるい鉛のようなものが、そこに、ドロ〜ンと入ってくる感じがします。そして、その時、ズドーンと重さを感じて背中が張って痛いです。また刺される際、バズーカが骨髄を通過する感じがします。通過したことはありませんが、丸い波動が当たって、痛いです。」

とか答えて、やや面倒臭い患者だな。。と、自分で思った瞬間、、、、あとは覚えてない(笑)

気付いたら、管に繋がれ病室に戻っていた。

きつすぎて痛すぎてだる過ぎて、何も発せない。ありがたいことに、ナースの皆さんは、国語力があられたので、少ない言葉でちゃーんと、してほしい手当をしてくれた。あー、国語力万歳!

少々話が逸れた。

そして、この発信のまとめ方が分からなくなってしまった。自分も国語力が未熟なものですから、許してたもぉれ。ってことで、笑って誤魔化して終わろうと思う(笑)

2件のコメント

さすがレンさん!朝から笑ってしまいました!
うちの長女もつい先日まで「ごんぎつね」を音読していたのでタイムリーな話題。
私も娘にきいてみよう!

それにしても!痛みへの返答笑えます!そんな具体的に答えてくれる患者さんに私は出会ったことがありません!笑

あはは(笑)こんなん答えた人いませんか?(^o^;)ねー、もう滑稽ですよね〜。。

因みに、麻酔から目を覚ましたあとも、まだ太ももが痺れてて、それを「歯医者さんで麻酔したあと、唇に触ってるのに当たってない感覚になりますよね?あれが太ももで起きてて、水につけてブヨブヨになった ふ のような感触です。または、出汁を吸いすぎた高野豆腐みたいですが、大丈夫でしょうか?」って伝えてみたけど、

「痺れてるんですね、じき治りますよ」

と、まとめられてしまった。高野豆腐はなかなか秀逸な例えだと思ったんだけどなぁ。。。いまいち伝わらなかったなぁ(笑)

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中村泰子
三姉妹のお母さん&サラリーマンしています。パパはモッツアレラチーズ職人で福岡県朝倉市秋月で『ピッツアなかむら』をしています。 好きなものは、ピアノ/野鳥/深海魚/アニメ/日本酒。