「母ドラ」とは、白仁田裕二さんをファシリテーターに、フツーのお母さんたちが、ドラッカーの『マネジメント』を読んで学ぶ、お母さん大学プロジェクト。2年間オンラインで学んだ2期生15人が成果報告会を開いた。3人の実践を紹介する。
「小さく試す」ことで、広がる私の世界
母ドラの合言葉は「小さく試す」。こう意識するだけで、目の前のことに手一杯にならず、自分の世界が少しずつ豊かになっていった。
私の小さく試すベスト3を紹介する。
①娘を褒めること。ソーシャルワーカーの先生に褒めることをすすめられたがなかなかできずにいた。でも、小さく試そうと思うと少しずつできるように。現在は交換日記で実践中。
②疑問に思ったこと、やりたいと感じたことは声に出す。「短歌を習いたい」と声にしたことで短歌教室へ。この1年で詠んだ歌は100首以上。短歌なくしては成り立たない生活に。
③ワンピースを着ること。子どもが生まれて以来パンツスタイルばかり。久しぶりにワンピースにチャレンジしたところ、子どもにも夫にも褒められた。やはりパンツスタイルのほうが楽だけど、たまにはいいなと思うようになった。 (田久保薫子)
どんな出会いも、価値にしていく
人間関係の悩み。この人は苦手、この人はいい人という考えは、ドラッカー的には分離思考。その考えでいると、人に振り回されるらしい。嫌な人に出会った時は、その人を通して自分の人生の課題を知らされていると教わった。
頭では理解しつつも、「嫌な思いをさせられた○○さんの良いところを見つけないといけないの?」と、最初は抵抗感しかなかった私。だが「嫌な人の良いところを無理に探すのではなく、嫌な人を気にする人生にこれからもしていくのか? それとも、その環境に振り回されない自分になるのか?と考えると、価値になるよ」と、白仁田さんからアドバイスをいただいた。
マイナスはマイナスのままでいい。嫌だという感情も大切にしていいんだとわかりホッとした。同時に、嫌な体験も何かの役に立つと考えたら見え方が変わってきた。(戸﨑朋子)
相手の軸足に立って、考える
母ドラのグループワークでは、相手の軸足に立ってコメントすることに、みんなでチャレンジしている。
3人目の出産を控え、残業続きの夫と口論になった。ケンカの後、ふとドラッカーが浮かんできた。夫の軸足で考えると…。夫は育休を取るためにがんばってくれているということがわかってきた。
一方的に感情をぶつけてしまっていたと猛省。どのくらい残業が続くのか聞いたり、私の体調を伝えたり、と対話が必要だったのだ。その後、夫からは「爆発する前にヘルプを出してね」と言われた。反省しきりのケンカも価値になった。マイナスが価値になることを、実感できた出来事だ。 (縄司真衣)
報告発表を聞いた平田沙織さんは、「ドラッカーの勉強会と聞き、哲学的な難しい論理思考を学ぶ場かと思っていたが、何気ない日常や子育ての中にこそ活かせる学びだと感じた」と話した。お母さんがマネジメントを学び、自分はもとより家庭も社会も笑顔になる母ドラプロジェクト。3期生募集中。一緒に学びましょう。
(池田彩)
お母さん業界新聞11月号 MJレポート
































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