お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

汽笛とダ・カーポ、横浜の調べ

横浜みなとみらいホールで行われた、ダ・カーポのコンサートに出かけた。
お母さんの応援歌「はじめての日」。
10年前にリリースされた後も、孤育てをなくしたいと、歌でメッセージを届け続けている。

デビュー47周年。地元出身とあって、この日も数々の横浜の歌を披露。
榊原まさとしさん・広子さん夫妻の美しいハーモニーに娘の麻理子さんが加わり新生ユニットに。
麻理子さんはフランスでの音楽留学を終え、今後はフルート奏者として日本で活動していく。

海の景色が広がり、異国情緒あふれる「よこはま詩集」。
真っ白なドレスと金髪の女性、彼女の生き方をそっと見つめる「横浜マリー」。
伊勢佐木町7丁目にある子育て地蔵にまつわる縁日の賑わいの中、遠くに聞こえる汽笛と、
初恋の切ない思い出が蘇る「横浜縁日・一六地蔵」。
観客の中には、人生をこれらの曲とともに過ごしてきた、さまざまな記憶が巡るのだろう。
目頭を押さえながら頷いている方がたくさんいた。

「ダ・カーポの青春を聴いてください」そう言って始まった曲に耳を傾ければ、
若者たちが集い、夜な夜な夢を語り合う姿が浮かんでくる。
会場が新幹線になって、車窓から西谷の風景が見えるかのような錯覚に陥った「15秒の風景」。
時を超えて私は、メロディーとともに横浜さんぽを楽しんだ。

結婚して横浜に嫁ぎ、年明けの瞬間にこの街では一斉に汽笛が鳴ることをはじめて知ったあのときと同じ。
ああ私は、港のある街に住んでいるんだなぁ…。
心の中に爽やかな海風を感じつつ、会場を後にした。

(お母さん業界新聞横浜版 2021年1月号 編集長のYOKOHAMAさんぽ より)

ダ・カーポ
http://business1.plala.or.jp/dacapo/

榊原まさとしさんの描く横浜の風景。
横浜の魅力がこの絵の中に、じんわり滲んで広がっている。