お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

これからがはじまり、永守さんとお母さん業界

1年前からはじまった、永守さんとの文通。
まさかそのときは京都ツアーが実現するとは…いや、思ってた(笑)
だってお母さん大学とはこういうところ。
「お母さんはスゴイ」とブレないだけでなく、
振り返ってみると進化しながらいろんな道を歩んできた。
今回のカリスマ経営者×お母さん業界企画も
会うべき人に会う時期だったというだけ。
私たちにはもちろん、永守さんにとっても素晴らしい1日になったはず。

実は、某テレビ局から密着取材をしたいとの申出があったが
「ビジネス以外の取材はお受けしてない、大変申し訳ない」と
丁重にお断りの返事。メディアでは有名な話のため、納得した。
…あれ?私たちも「お母さん業界新聞」というメディアやけどええの??
よし、私たちは永守さんと直接対決、
私たちらしく会話してこようと決めた。
なんてったってお母さん記者ですから。

NIDEC本社訪問、女性社員の皆さんは姿勢がよく上品でおしとやか。
NIDECのこれまでを説明してくれた人事部の田端さんはしょっぱなから飛ばす。
「そんなんゆうてええの?」と思うような楽しい話に、笑い声が本社1階に響いた。
永守さんをはじめ、男性は豪快な人が多いのかもしれない。
全員が「みどりのもの」を身に着けていることを知ると
「お気遣いいただいてありがとうございます!」と頭を下げられた。

もしかしたら、怒らせてしまって「けしからん!失礼する!」と
お開きになることがあるかも。
会話にならず一方的に聞くだけになるかも。
…なんて少しは心配しつつ、集合写真のため私たちが先にスタンバイし
永守さんを待つ間には「永守さん、どっから出てくると思う?」
「あの地球儀の中からスモークとともに出てきたりして」と、
関西仲間とこそこそ盛り上がる。
実際は後方の扉から颯爽と現れた。

サミットができそうな豪華な会議室で、
ずっと関西弁で話す永守さんに私たちの心配は吹っ飛んだ。
「あっという間に時間経つな。1泊2日くらいせなあかん」
…言質を取った、皆のペンが一斉に走る。
これは文通でもオンラインでも叶わないこと。
リアルに会って時間を共有したからこその喜びを全員で感じた。
 
そして私たちからの質問タイム。お母さん大学生って真面目、
質問をまとめたノートを見ながら、真剣な相談が続く。
さぁ、私は何を言うべきか。
実は直前に藤本学長とトイレで会ったとき
「ウカさん、おもしろいこと言ってね」と言われてしまったのだ。

「ビジネスで英語が重要ということはよくわかりま…」
永守さんは食い気味に「そうや!英語、お母さんたち重要やで!」と身を乗り出して叫ぶ。
…ここで引いてはお母さんがすたる。
「でも、せっかく46か国に会社があるんやから、
日本語、関西弁を公用語にするのはどうですか?」
「お~!関西弁えぇなあ!」と意気投合?!したのか?
そこから数分間、関西弁・大阪弁・京都弁のやりとりで盛り上がる。
周り(秘書室長さんも)は冷や汗をかいていたのか、苦笑いしていたのか。

予定時間を延長、また最後の永守さんの言葉がやさしかった。
「1泊は無理かもしれんけど、また来てください。
話はいくらでも、ネタは尽きることはない。
皆さんより長く生きてるからいろんな人に会っていろんな話を聞いてきた。
いろんな人生を経験して、ここまで登ってきたから、
どんな人の気もちもわかる。
今度はもっと厳しい質問お願いします」。
説教するのではない、真摯に答えよう、という気持ちがうれしい。
そして「ま~、こんな時間は久しぶり。ま~、楽しくやりましょ!」と締めてくれた。

それぞれ握手していただき、いい感じで終わろうとしたとき、
ちょうど目の前にいた私はうずうず、やっぱり言うべきことがあった。
「でも、社員の方に●●とか、(ひどい言葉を)言うのはやめてくださいね。」と
二度目のモノ申し。
「誰にでも言うんちゃう、親しいからや。段階もある」
1メートルほどの距離で目線バチバチ、秘書室長さんも巻き込んで、
数秒の言葉の剛速球キャッチボール。

周りは冷や汗をかいていたのか、苦笑いしていたのか(第二弾)
ご機嫌を損ねるかどうかギリギリのツッコミに
豪快な笑いとスピードで返してくれた永守さんはさすが。
そして、絶妙なフォローをした秘書室長さんもさすが。
「どうしても怒るときは、せめて『あほ』にして」と言ったのは聞こえただろうか?
『ま、今日はこれくらいにしといたろ』、とは私の心の声。

それでも言い忘れたこと。
永守さんは健康のために食事制限を徹底していて、
この日も天ぷらや白米を残された。
お客さんに気をつかう、そんなとこケチらんでええ、と考えるんだろう。
でも、お残しはあきません。
最初から「永守特別メニュー」を注文してきれいに食べきることが、
生産者、料理をする人、運ぶ人、一緒に食べる人、
そして環境や未来のためになるのだ。

ちなみに食後に出された珈琲、永守さんのは私たちのよりもアメリカン(薄かった)だった。
用意された方の愛を感じた。大事にされてるやん。

永守さんは
けっこう気にしぃ、いらち。
そして、自分を変人と言う、裏表のない正直もん。
口は悪いけど(コレは多少治せる)、情に熱く、愛情深い、ハリネズミ。
常に笑顔でいてくれたが、ふっと見せる真剣な顔に
経営者としての覚悟が垣間見えた。
家族のエピソードを交えながら
「やっぱりお母さんですよ!」と言い切る永守さんは、
周りの愛情をしっかり変換できる母性の塊なのかもしれない。
モノづくりと経済界の母性と、お母さん業界の母性が合わさると天下無敵。

世間の見方とは違う永守さんを
私たちは子育ての中で鍛えられた「母の目」で見て会話ができた。
社員の皆さん、運転手さん、守衛さん、
今回のために関わっていただいた皆さんに感謝!

次回の訪問もきっと実現するだろう。
そのときもまた私はツッコませていただこう。
永守さんを見習い、自然体な正直もんに磨きをかけておく。
「なんや、あの関西弁の変なやつ、また文句言いよんのか」と言われそうやけど負けへんで。

●成しとげる母力プロジェクト
https://www.okaasan.net/nashitogeru-boriki/

●その他の記事
https://www.okaasan.net/category/hyakumanboriki/nashitogeruboriki/

6件のコメント

地球儀の中からもくもくでてくる永守さんを思わず想像して吹き出しました。
さすが宇賀さん!ハードル高すぎ!
やわらかな宇賀スマイルで、キレッキレのぶっこみ質問。
印象に残ったでしょうね。
それにしても細かなところまでよく見てる~
さすがお母さん記者。テレビの密着取材よりも、細かい細かいナレーター入れられそうですね。

地球儀からのモクモク登場…
(私もその場でコソコソ話したかったー!いや、笑いすぎて静かにして!と怒られてたかも)
宇賀さんらしくて、永守さんの人間味がある裏側が知れて、嬉しい記事でした。
気難しいお方なのかも。
ピリピリしているかも。と皆さんからの連絡を待っていたので、いく前の緊張感と終えた時のギャップにお留守番組はハテナ???が飛びまくりでした。笑
本や報道であることだけが、永守さんではなくて、永守さんの周りの方々や永守さん本人のお人柄を知れて安心しました。
もっとお話を聞いてみたい!
永守さんの夢を聞いてみたい!
テレビや新聞の永守さんよりも、本物の永守さんを知っている私たちは特大スクープを持ってるんですね〜!

それぞれ感じたとこが違うので、記事を読み比べるとおもしろいですね。
ハスに構えて行ったところ、素直に驚いたところ、なんせ楽しい時間でした。
私たち、これからも酒の魚に永守さんの話をするかと思うとwww
次回はぜひ岸さんも!

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宇賀佐智子
大阪の宇賀佐智子です。30歳長男・27歳長女の母。大阪エリア版編集長を2018年から4年間務めました。子育てが楽しくなる大阪、誰もが子どもたちの未来を考える大阪、美味しい楽しい大阪を目指します♪