お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

美とは感動だ

横浜赤レンガ倉庫で開催されている、石村嘉成展 いきものたちのワンダーランドを見てきました。

赤レンガ倉庫は、横浜のシンボル的な場所でもありますし、私自身も大好きで何度も訪れています。
本当は、JAZZシンガーさんとのコラボレーション、ライブペインティングも観に行きたかったです。
都合が合わず、残念でした。

この日は平日。とても静かにゆっくり拝見しました。

色彩の美しさ

とにかく、美しい色づかい。
キャンバスいっぱいに描かれたどうぶつたちとその表現力には驚きます。

キャンバスの横まできれいに描かれていて、これが素晴らしいと思いました。

別れの美しさ

展示の中には、嘉成さんのお母さんが、嘉成さんが小学1年生のときの担任の先生に渡した手紙もあります。

嘉成さんのお母さんは、病気で、嘉成さんが小5のときに他界しています。

この手紙は、その時の担任の先生が、教員としてお守りのように大切に保管してくれていたそうです。
お母さんの嘉成さんを思う気持ちが、今の嘉成さんを包んでいるのです。

母親の立場でこの手紙を読むと、自分自身がこんなに子どもと向き合って子育てをしてきただろうかと、思ってしまいます。
また、どれだけ無念だったか、心配だったかと、胸が痛みます。

別れは悲しみです。
悲しみは時を止めます。
だからこそ、
お母さんへの愛も色褪せず、強烈に、嘉成さんの内に湧き出てくるのかもしれません。

笑顔の美しさ

2回目に絵画展を訪れた日は、嘉成さんとお父様の和徳さんが在廊されていました。
連休直前、しかも土砂降りの雨が私にとっては運良く、ゆっくりお話を伺えました。

「毎日の日記を展示していることは、継続は力なりということを子どもたちにも感じてもらいたいから。でも、だからと言って、子どもに何かを強いるのではなく、当たり前のことを親が伝えること」。

「よく、『どうやったら嘉成さんのような子が育つのですか?』と聞かれますが、あなたの子どもを嘉成のようにするのは不可能。でも、あなたが嘉成の母、有希子になれば、子どもは自ずと嘉成になるのです。と話します。妻がいたから、嘉成になったのです。母親が大切なのです」。

子どもにとって適正なしつけや教育が必要な時期にできているか。
和徳さんの思いが、伝わっていくといいなと感じました。

全長26メートルのアニマルヒストリーについて、
あれは、描いていたらどんどん大きな作品になったのか、それとも最初に大きさを決めて描いたのか、尋ねてみました。

アニマルヒストリーは、
地元愛媛県美術館で絵画展を行う際に、展示室の大きさに合わせて制作したそうですが、
実は最初、長さを間違えていました。
急遽数メートルを追加したのですが、最後のどうぶつの親子を描くことができたから、
結果としては、すばらしいものになったと思うよと、父の和徳さんは笑いながら教えてくれました。

嘉成さんは、在廊しているときは、一日中、サインを書くそうです。

「こちらでいいですか?」と、私の名刺を見ながら、私の名前を書いてくれました。

そして、一緒に写真を撮る時には、大きな声で「いえーい!」と言いながら!
びっくりするけど、なんだか楽しくなって、思わず笑顔になる瞬間でした。

誰かに伝えたくなる美しさ

自分が素直に感動したことは、大切な人に伝えたくなります。
一緒に見て、いいねって言ってもらいたいし、
いいなぁって思ってもらいたい。
一緒にお母さんをがんばっているから、伝わることもあります。
美しいものは、
私からあなたへ、あなたからまたほかの誰か大切な人へ、
繋いでいきたくなるのです。

どうぶつと一緒、
私たち人間は、ずっと昔からそうやって、
感動をつなげて、いまを生きている。

生きることは美しい。
嘉成さんの絵画展を見て、そう思いました。

 

 

 

 

 

1件のコメント

嘉成さんの作品、きっと大迫力でしょうね。
画像でしか味わえないのが残念!

私の職場にも、嘉成さんのような素晴らしい作家さんたちがたくさんおられます。
私も彼らの素晴らしさ、ユニークさ、人間としての当たり前を、
もっともっと多くの人に知ってほしい。
なので、こうした展示会はとても参考になります♪

確か広島でも個展をされるはず。
いつ広島に来られるのでしょう…
今から密かに楽しみにしています!

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ABOUT US
植地宏美
お母さん大学横浜支局。 お母さん業界新聞横浜版編集長(2019.10〜2021.12)。 長女22歳、長男18歳、次男15歳。 お母さん大学をものすごく、楽しんでいます。 結果、 お母さんをものすごく、楽しんでいます。