お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

人生を変えた自宅出産

2021年、大阪から和歌山県橋本市へと移住しました。その直後に授かった5人目の命でしたが、世の中はコロナ禍の真っ只中。立ち会いや面会ができない病院でのお産は考えられず、友人の紹介で和歌山市にある「むとう助産院(院長・武藤啓子)」での自宅出産を決意しました。

助産師さんは毎回1時間かけて自宅まで通ってくれました。健診の時からメッセージで細やかに体と心の相談に乗ってくれるなど、病院とは異なるパーソナルな関わりに、良い意味で驚きました。

迎えたお産は丸一日がかりの長丁場となりましたが、これまでにないほど幸せな時間でした。常に誰かが側に寄り添い、赤ちゃんのペースにすべてを委ねる。「痛い」というありのままの私を丸ごと受け止めてもらえる安心感があり、孤独を感じた瞬間は一度もありませんでした。

実は私自身、730グラムという小さな体で生まれた過去があります。そんな私が医療介入のない自宅で無事に産み終えたことは、自身の生命力を再認識する大きな自信となりました。

産後も母乳が出るまでじっくりと待ってもらい、わが子の力強い吸い付きを肌で感じた時、「この子は大丈夫」という育児への揺るぎない信頼が芽生えました。

1か月検診後に助産師さんに言われた「これで終わりじゃないからね」という言葉は、今も私の宝物です。

「1人目からこんなお産を知りたかった」。その強い想いから、現在は助産師さんを取材し発信する「助産師ファイル」の活動を始めています。あの日のお産の幸せな余韻は今も続き、5人の育児を支える最強の原動力となっています。

産婦・関浦優子

むとう助産院(和歌山市内原582-6)

お母さん業界新聞5月号 お産処