30年以上、お母さんたちに夢を聞いてきた。なのに、自分の夢を語ったことはほとんどない。たまに聞かれても、気恥ずかしくて「もごもご」してしまう。
けれども人には、頼まれてもいないのに背中を押したり夢への地図を勝手に描いたり。そんなおせっかいをしながらお母さんたちの夢に寄り添うこと、それ自体が私の夢だったのだと、今は思う。
今年も、7月30日の「お母さんが夢に乾杯する日」がやってくる。36回目の乾杯だ。
ずいぶん昔の乾杯イベントの話。横浜みなとみらいのクイーンズスクエアに、お母さんたちの「夢のロード」を演出した。夢を描いたお母さんたちが、美しく堂々と歩くロードは、フラワーデザイナーにお願いし、豪華なカサブランカの生花で埋め尽くされた。壮大な計画だったが、残念ながら雨で実現しなかった。
けれど不思議なことに、あの幻の雨の日を境にするように、私は派手なイベントやパーティーに興味がなくなっていった。
華やかなステージをつくらなくても、日々わが子の手を引き、力強く大地を歩くお母さんたちの姿そのものが、十分に「スゴイ!」と気づいたからだ。
その歩みの先には、子どもの未来がしっかりとつながっている。お母さんたちと夢を語り、乾杯を重ねてきた35年の歳月こそが、私たち母親のかけがえのない「夢のロード」だったのだ。
今年の乾杯は、お母さんたちが安心して仲間と本音を語れる場にしたい。きらびやかな花はなくても、泥臭い子育てを生き抜くお母さんそのものが、凛と咲く美しい花なのだから。
7月30日、横浜の「とらんたん」で、お母さんたちと夢を語り合いたい。遠方の方は今から、夏休みの横浜ツアーを計画してほしい。来られない方は心でつながろう。
夜7時30分には、世界中のお母さんと、心を一つに乾杯しよう。今年は海外の仲間も入りにぎやかになりそうだ。
お母さんたちの夢に癒やされたら、私も一番最後にしれっと夢を語ろうか。いや、もうほろ酔い気分で、夢の中かもしれない。そんな楽しい夜を、今から心待ちにしている。
(藤本裕子)
お母さん業界新聞6月号 百万母力

































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