お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

捨てられないムサさん

ここ半年か1年くらいだったか、息子のお風呂に使ってきた子供用のボディスポンジ。

多分どこかのホテルに泊まった時に
子供用アメニティとして貰ったもので、
袋に「ムササビスポンジ」と書いてあったので「ムサさん」と親子で呼んで役立ててきた。

が、毎日使うのでもちろん劣化し、そろそろ交換だなと思っていた矢先
ついにムサさん、頭と体が分離。

「ムサさんのお仕事はおわりだからバイバイしよっか」と話し
息子もその時は「そうだね」とすんなり納得した。

しかし就寝前の歯ブラシ時に
母が無造作にゴミ箱に捨てたムサさんを発見。
「えー。ムサさんポイしたの?」
「うん、体をいっぱいキレイキレイしてくれたから、ありがとうしようね」
「えーー」
「大事に使ってくれてありがとうってムサさん言ってるよ」
。」

このあたりでもう、雲行きは明らかに怪しい。
しばらくしてふと見ると、目に涙をためている息子。
「お別れしたくない。ずっと一緒にいたかった
「ムサさんは体がいなくなっても、そうやが覚えてたらお話しできるよ」とか
我ながら無理ある説得を試みたものの
ついに声をあげて泣き出してしまった。

パパが「今度新しい動物のやつ買ってあげるよ」と言っても効果はなく
「さみしいーー」と大号泣。

母、ついに根負け。
「わかったわかった、ママがムサさんゴミ箱から救出する!(捨てた張本人ですが)」
ムサさんの頭と体を拾い上げ、綺麗に洗い直して手渡すと
途端に涙も止まり顔が輝く息子。

その後、寝る直前になっても
「ママ、今日はムサさんきゅーしつ(救出)してくれてありがとう。ママはほんとに優しいなー」を連発。

素直でかわいいなぁ、と思いつつも
こうやって捨てられないものが増えていくんだろうなぁ、という主婦の懸念とか、
それくらい物を大切にする子に育っているかというと、雑に扱うおもちゃとかもあるんだよなぁ、という矛盾とか、
でも名前をつけて使ってたものを簡単に捨てるのは確かにちょっと配慮不足だったな、という反省とか、
そういえば私も子供の頃、ぬいぐるみやマスコットにはすぐ名前をつけて捨てられずにいたな、という回顧とか
いろんな思考がくるくるして

「ボディスポンジひとつでこんなにドラマを作ってくれる子育てっていいな。お母さん大学案件だな」

という結論に至る。

翌朝、しっかり乾かすために日光浴させたムサさんを
記事用にちゃっかり撮影する母なのでした。

頭取れてるの可哀想ですが…

 

6件のコメント

蘭さん

ムサさんエピソードにほっこり。
優しい息子君!

もしごみ箱で発見しなかったら…忘れちゃっていたのか、それとも寝る前に思い出して泣いちゃったのか。
なんて、タラレバを考えてみたり。
お母さん大学案件は、奥深いです。

それにしても、ムサさんの見ている風景は、素晴らしいですね!

こんなに思い入れがあったんだと驚きました。
手遅れになってから泣かれるより
発見してくれて良かったかも…笑

ムサさん越しの景色は、ぼやけてるだけで
普通の駐車場とロータリーなんです(≧∀≦)

なんと…!まさかのツインがおりましたか!
クマとかでなく(にしか見えないけど)
なんでムササビチョイスなんだろうというのが
我が家に来た時からの解けぬ謎です…

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ABOUT US
杉本 蘭
2019年、30歳で息子を出産。 京都出身。横浜→東京暮らしを経て、 現在は夫の駐在に帯同しUAEにて子育てライフ満喫中です。