明けない夜はない

私が長男を里帰り出産した時のこと。

赤ちゃんが生まれる前の知識はたくさん詰め込んでいた私だったが、産んだ後のことを何も考えていなかったし、誰も教えてくれなかったし、こんなに大変だったなんて、夢にも思わなかった頃。

長男はときたら、短時間で起き、目が覚めると大泣きして、オムツ、お乳、抱っこの繰り返しで、昼間は母にお願いして仮眠をとれたけど、私はヘトヘトになっていた。

赤ちゃん雑誌に同じくらいの赤ちゃんのタイムスケジュール、違いにため息をつきながら、また寝れない夜がやってくる。

夕暮れ時、私は縁側で長男を抱き、目からポロポロポロポロ滴るものに気がつかず、ぼんやりしていた。

そんな時、怒鳴り声が聞こえた。

「なん泣きよるんね!涙がつんくんにかかりよる、泣きなさんな!つんくんの母親はあんたしかおらんのよ、代わりは誰もおらんとよ!!」

ハッと我に帰った。

その後、いつも物静かな父親が

「まきちゃん、頑張りよるけね」

とそっと栄養ドリンクを置いてくれた。

忘れもしないあの日のこと

厳しいけど、愛を感じた母の言葉

さりげないけど、救われた父の優しさ

そう、明けない夜はない。

ABOUTこの記事をかいた人

田端真紀

長男21歳を筆頭に二男19歳、長女17歳,二女16歳、三男12歳の5人のワーキングマザーです。MJプロです。