お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

いのちの継承-映画「紅花の守人 いのちを染める」

みなさんは紅花(べにばな)と聞いて何を思い浮かべますか。
私は細長い花びらが密集した黄色い花と「紅花油」でした。
紅花の知識がゼロに近い私に、その栽培や染色のドキュメント映画の試写会の話が舞い込み出かけることにしました。

1500年前、中近東からシルクロードを経て中国に渡り日本に伝わった紅花。その染色は皇室で珍重されましたが、化学染料の台頭や第二次世界大戦中に国によって栽培が禁止されたことにより継承の危機に瀕していました。

しかし、山形の小さな農村の片すみで密かに守り継がれ、今では世界的な農業遺産として注目され始めています。

棘がある紅花から花弁を詰む作業は痛みを伴いますが、映画の冒頭で登場するベテラン栽培農家の片桐さんは素手で淡々と行っていかれます。その他の農家さんは分厚いビニール手袋をはめ、体験授業で参加するこども達は「痛い、痛い」と声を上げていました。
それらを見て、片桐さんが紅花と共に歩んで来た年月の重み、花を慈しんでいるのが伝わってきます。

また、紅花を染める為には鳥梅(うばい)と呼ばれる梅の実に灰をまぶし干したものが必要とされています。
最盛期には400軒あった鳥梅農家も戦後は奈良県の月ヶ瀬に一軒残るだけです。この農家の親子が鳥梅生産の最後の砦というか唯一の守人です。

そして、染めの過程で必要不可欠なのが染色家の存在です。
山形は紅花生産地であっても紅染め文化はないと言われていましたが、それは昔の話。
映画で登場される新田さん夫妻は京都で染めを学ばれ、山形に帰りご両親から紅染とその思いを受け継がれました。

紅花生産農家、染色家、鳥梅農家、時代を超えた人々の思い、技、家族の絆、繋がりが深く交差することにより紅花の染色は現在に継承されています。

最後に、この映画は「紅花の映画を作りたい」という生産者の声からスタートしています。
四年の歳月をかけて撮られた映像を観ていると、紅花に携わる人たちの「紅花の染めを守りたい」という重いが静かにしっかりと胸に響いてきます。

皆さまもぜひ、紅花を愛する人たちの営みに触れてみませんか。
それは子どもを大切に大切に育てている私たちの姿とどこか重なるところがあるでしょう。

詳しい情報は公式HP:https://beni-moribito.com

東京・ポレポレ東中野にてロードショー公開
大阪・10/8(土)から第七藝術劇場にて公開
順次全国劇場にて公開!

1件のコメント

私もつい最近まで、紅花油くらいしか思いつきませんでした。

「紅花の守人」、福田さんとご一緒できて良かったです。

色々な話を端的にまとめられていて、私も改めて映画への理解が深まりした。

いつか、紅花の染め体験もしてみたいですね。

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福田有子
なにわのオカン、3人のこどもがいます。 こどもといっても、みんな成人していますが心配事は無くなりませんね〜。 あのこ達の幼い頃の写真を壁に掛け、今でも子離れ出来ない私です。